大分建設新聞

インタビュー

宿利 政和さん(玖珠町長)

2018年04月19日
 1月の町長選で、初当選。2022年1月までの4年間、町政の舵を取る。県職員として32年間勤務。
うち18年間は、西部振興局で林業技術職員として勤務し、日田・玖珠・九重地域の山林などを熟知している。建設業者にとっては、心強い味方だ。
 町政運営のスローガンは、『地域力日本一の玖珠町』。
「まちづくりは議論からスタートを基本に、町民や関係者と膝を突き合わせて対話をし、協働していく。また、情報やアイデアを駆使して、ほかの自治体に負けないような戦略を出していきたい」と決意を語る。
家族には、一緒に過ごす時間が少なくなるため、「お父さんを、まちづくりに専念させてくれ」と伝え、人生を賭け玖珠町の発展に力を注ぐ。
 玖珠町でも、ほかの自治体同様、過疎化、少子高齢化が進む。また、町外への若者の流出も相次ぐ。
「行政や各団体と住民による、企画・実行・検証していく仕組みづくりが遅れている」と感じており、直近の課題としては、予期せぬ災害に対する防災意識の啓発、商工観光に向けた交流人口対策などの体制づくりをしていく。
 県建設業協会へは、「公共事業の受発注者の関係にとどまらず、道路などの維持管理業務、協定に基づく災害復旧対応、さらに高齢化率が高い小規模集落への応援隊派遣と、日々、協力してもらい感謝している。公共事業の契約履行はもとより、社会貢献活動も併せて、住民サービスに理解と協力をお願いしたい」とエールを送る。
 また、設計段階から分割発注を考慮するなど、地元建設業の受注機会を増やしたいとし、地場産業の育成に取り組むとしている。
「特に、建設業、農林業は、技術力が低下しないよう、研修の場などを行政が積極的に設けなければならない。国などへ、技術系専門学校が地元に開設できるよう、お願いに行く。高校から専門学校への一貫した教育体制を作っていきたい」と、地元産業の活性化も考えている。
 宿利町長の特技は「親父ギャグで場を和ますこと」。職員とも積極的に話をし、若い職員からの意見にも耳を傾ける。
また、自由な発想で総合企画を練ってもらうため、『地域力推進係』を設置した。
「縦割り行政に横串を刺し、職員一丸でまちづくりを進めていきたい」と、職員を含め、町民全員参加のまちづくりを実践していく。
 趣味は、ドライブを兼ねた食べ歩きという。旅先では、一眼レフカメラを構え、その土地の風景を撮影する。玖珠町出身の55歳。



略歴 1981年に日田林工高校卒業後、県職員に。
2013年県を退職後、企業の顧問、県の臨時職員を経て、18年1月に玖珠町長へ就任。
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