大分建設新聞

インタビュー

羽田野 圭三さん(豊肥振興局大野川上流開発事業事務所長)

2017年10月24日
 県内の露地野菜で作付面積の約3割が集中する竹田市西部地区。
主に阿蘇山の火山活動によって形成された台地は、野菜に向いた良好な土壌や気候に恵まれて、県内でも有数の野菜生産地を生み出した。
 県は昭和50年、大野川上流域の農業開発を目的に大野川上流開発事業事務所を設置、開所42年目になる。
大蘇ダム(熊本県産山村)から供給される農業用水を農地に配水する「畑地かんがい事業」を主に担っている。
「畑かんを利用して、トマト、キャベツなど葉物野菜生産の向上や、水を多く使うニンジンやサトイモなどの品質向上と生産量をもっと増やしたい」と熱く語る羽田野所長。
実家が農業で幼い頃から手伝っていたこともあって、管内の農業事情に詳しい。
 9月1日、受注業者13社合同で、29年度畑かん事業の安全祈願祭が行われた。
「菅生や荻地区は、高冷地のため急に深い霧が立ち込めたり、雨や雪が降り気候が変わりやすい。これから迎える冬は、積雪が心配される。工事は、安全第一で、作業中はもちろん、交通事故などには十分注意してほしい」と呼び掛ける。
水源地の大蘇ダムは、漏水補修工事が31年度まで計画され、県が行う畑かん工事は、33年度以降の完成になるという。
 「建設業は、経営が苦しいなか、災害時は第一線で対応してくれている。地元に貢献する建設業者は特に頑張ってほしい。失われると地域が混乱する」と農業基盤も支えている建設業にエールを送る。
 また、現在17人の事務所員に「健康第一」「明るい職場」を望む。「管内を歩くと健康につながるし、地域住民の声も聞こえてくる。また所内の共通の話題つくりにも大いに役立つ」とスタッフウオーキングを呼び掛けた。
 豊後大野市三重町で妻、母親と3人で暮らす。
趣味は、2人の孫に安全、安心に食べてもらう菜園づくり。優しい笑顔の、57歳。



略歴
昭和53年、旧三重農業高校を卒業。54年、大野川上流開発事業事務所入り。
平成23年、中部振興局農林基盤部企画検査班課長補佐、前任の県工事検査室参事から今年4月、現職。豊後大野市生まれの57歳。
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