大分建設新聞

インタビュー

川野 文敏さん(豊後大野市長)

2017年08月01日
 4月の豊後大野市長選に立候補し、現職の橋本祐輔氏を91票の僅差で抑え初当選した川野文敏新市長に、今後の市政運営などについて聞いた。
 市長選の関心が高まり始めた頃、出馬表明したのは橋本前市長だけだった。
「市政を託す4年に一度の首長選挙。無投票当選でいいのか。誰かが対抗馬に立ち、市の進むべき道を市民とともに論じなくてはならないのでは」と、28年12月末、自身が出馬を決断した。
 それまで「橋本市政は、少子高齢化や過疎化の進行に対し、有効な手を打てているのだろうか」と疑問に感じていた。
市政は、補助金のあるなしに関わらず、やらなくてはならない施策は、継続性を持って実行しなくてはならない。「自分なら、しっかり腰を据えてやれる」という思いがあった。
 川野市長の施策の柱は、「若者の定住」「子育て支援」「学校教育の充実」の3つ。
「それぞれうまく連携して展開できるよう、新しい事業をこれから組み立てていく」と話す。具体的にどうしたら実現できるか、職員自ら考え、成熟性を高めていく―と語る。
 28年4月の熊本・大分地震を教訓に、道路や橋梁、施設も含めて、災害に耐えられるような社会資本整備をしっかり進める。
5月に発生した、朝地町綿田地区の地すべり対策は、国、県とも連携しながら、まずは来年の耕作に向けて水路整備などを優先していく方針だ。
 施設整備面では、新しい図書館と資料館建設については、計画進行中。定住促進策のひとつ旧大野高校跡地活用は計画通り。
さらに旧緒方工業高校は、3校舎を残し跡地を29年度から30年度にかけて解体。うち1棟は緒方町の豊西准看護学院が移転予定。
また緒方支所と緒方公民館の複合施設を建設し、さらにCCRC構想(移住定住者向けの住宅建設)を計画している。
 熊本・大分地震を教訓に、耐震性の低い各支所や公民館などの公共施設は、耐震強化や建て替えを進め、災害発生時の避難場所などにも活用できる施設にする考え。
「道路や橋梁などの整備は、まだまだ課題が多い。災害が発生すれば建設業協会の皆さんにお世話になる。迅速な復旧作業ができるよう、ご支援をお願いしたい」と話した。



略歴
東京経済大学経済学部卒。昭和56年、三重町役場職員に採用。
社会教育課長を経て、29年4月初当選。趣味は、山登り。座右の銘は「一期一会」。58歳。
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