大分建設新聞

インタビュー

廣瀬 啓二郎さん(日田土木事務所長)

2017年06月23日
 「日田勤務は3回目。平成2年から4年間いたとき、2人の子どもが生まれた思い出のまち。都市計画道路丸山五和線整備を担当し、住宅密集地での事業説明会には苦労したが、その道路が21年かけて、28年5月に開通した時は心底うれしかった。また、水郷ひた清流復活運動に携わることができ、日田の方々が川、水の美しさを大事にし、誇りに思っているのがよく分かった」と感慨深げ。
 管内の道路事情は芳しくない。
「東西は大分道と国道210号、386号などである程度充実しているが、南北が弱いと感じる。現在、北側は中津日田道路日田山国線や国道212号の4車線化を進めている。しかし、南側の国道212号は昨年の熊本地震で通行止めになるなど、まだまだ脆弱。今年度は、崩落現場の汗入場地区や出口地区の被災箇所隣接地の防災工事と、大山響峠工区のトンネル工事を発注する」。
 事務所は、24年の豪雨災害、昨年の熊本地震などへの対応で多忙な状況が続いている。
「日々残業が当たり前の状態。年次休暇の消化も県内の土木事務所で最低と思う。職員の体調管理が気にかかる。緊急的な危機管理のためにも、メリハリの利いた仕事のスタイルが必要と感じている。疲れているだろうけど、職員は腰を据えて頑張ってくれている」と気遣う。
 建設現場では、官民を問わず、先輩から後輩へと土木技術を伝承・発展させながら受け継いできた。
組織も技術も縦の関係がないと全くつながらない。自分たちの仕事は誇り高く、社会に役立つ。
カッコ良さや、やり甲斐をアピールしていくことが大事だと思っていた。
そんな時、県建設産業魅力発信推進委員会制作のビルド大分のテレビCMを見た。「これは良い」「この通り」だと感じたそうだ。
 「もとより建設業は、地域の安全安心を守るため絶対的存在。地元の人が働く建設業が元気でないと、地域の安定はない。業者さんは、カッコ良い、誇れる仕事をしていると伝えていただきたい」とエール。58歳。
 趣味は、全日本弓道大会(3年)優勝の実績もある弓道と川遊び。子ども4人は独立。妻と日田人となり、2人暮らし。58歳。



略歴
昭和58年、九州大学を卒業、県職員に。
日田土木事務所次長、河川課防災調整監、豊後大野土木所長、玉来ダム建設事務所長、前任の河川課長を経て、今年4月、現職。
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