大分建設新聞

インタビュー

安部 欣司さん(県北部振興局長)

2017年06月15日
 北部地域には、新採用された年に、宇佐市の農業技術センター(現農林水産研究指導センター水田農業グループ)に配属され、研究員として13年間勤務後、24年からは水田農業グループ長として3年間勤務し、今回で3回目。
「北部振興局の勤務は初めてで、農林水産業や商工業、観光業などの地域の現状を把握し、意見をお聞きするためにも、積極的に地域を回りたい」と語った。
 振興局の運営方針と課題は「この地域は、県内随一の穀倉地帯や西日本一の白ネギ産地が展開されている一方、自動車産業の集積地として、企業立地も盛んで、農林水産業と商工業などの潜在能力は大きいと感じている。とりわけ、農林水産業は、国のコメ政策の見直しに象徴されるように大きな転換期を迎えている。もうかる農林水産業の実現に向けて構造改革にしっかり取り組むことが大切。そのためにも、引き続き、マーケット起点の商品づくりと力強い担い手の確保と育成、生産コスト削減に向けた基盤整備を重点的に進めたい」と目標を語った。
 観光、地域振興では「名勝耶馬溪に代表される豊かな自然環境や宇佐神宮、富貴寺をはじめ六郷満山の仏教文化、中世の荘園の景観を残す田染荘など貴重な文化遺産が数多く、観光面での発展も期待される。東部振興局と連携した『豊の国千年ロマン観光圏』など広域観光も着実に進んでいる。30年には六郷満山1300年祭が開かれ、また、大分県では国民文化祭や全国障害者芸術文化祭も開催されるので、各市と連携し、観光客誘客などで地域の活力アップを目指したい」と張り切っている。
 建設業界については「地域の社会資本整備の重要な担い手であり、防災や災害復旧はもとより、地域の持続的かつ安定的な発展のために欠かせない存在。ことに、農林水産業では、圃場の大区画化やパイプライン敷設などの基盤整備、水利施設の適時・適切な整備更新による長寿命化、防災・減災対策など共に頑張っていただきたい」と期待を寄せた。
 趣味は、休日のウオーキング。「初めて訪れる地域の風景を眺めながら、食材を探すのを楽しみにしている」と。58歳。



略歴
昭和56年に九州大学を卒業して県職員に。
農業技術センターを振り出しに、農林水産研究指導センター水田農業グループ長、集落営農・水田対策室長、農林水産部審議監(農政担当)を経て、今年4月、現職。
フォトコン結果発表
取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP