大分建設新聞

インタビュー

中野 五郎さん(臼杵市長)

2017年02月06日
 前2期は無投票当選。今年1月の市長選が初めての選挙戦となったが、これを制して3選を果たした中野五郎市長に、今後のインフラ整備の考えなどを聞いた。
 ―3期目に挑んだ理由は
 中野 1期目は合併の後半部分を仕上げ、他市よりも良い方向に行ったと思う。
2期目は、少子高齢化で人口減少が進む中、子どもたちが希望と誇りを持ち、たくましく育つまちづくり―など5つの基盤づくりに取り組んで、それなりの成果が出ている。
あらためて市民の審判を仰ぎ、3期目の市政を担当させていただきたいと思い挑戦した。
 ―地域を回り、感じたことは
 中野 旧野津町長で臼杵市のほうは、よく知らなかった。
隅々まで歩き、いろんな声を聞いた。その結果、過半数の市民が頑張れと支持してくれた。一方で1万人が違う意見を言っている。
そうした声を謙虚に聞きながら「チームうすき」で仕事をやっていきたい。
 ―インフラ整備はどのようにお考えですか
 中野 10年先を見据え、産業振興、交流人口拡大のため基盤となる道路整備に取り組みたい。
一つは東九州道宮河内インター以南の4車線化を経済界と一体となり、津久見市、佐伯市と連携して進めたい。
32~33年に完成する臼杵港のアクセス道路に位置づける南部環状線は、まだ構想段階なので、県と相談しながら早急に計画路線に格上げを働きかけていく。
現在、拡幅事業を進めている祇園洲柳原線の完成を急がせる。また、市民の生活道路である市道は緊急自動車が入れないほど狭い。
あちこちで拡幅を求める声が聞こえる。県道臼杵停車場線と合わせて隅切り拡幅などの拡幅整備を進めたい。市道に架かる約400橋の耐震性向上についても、年次計画に沿って進めていく。
 ハコモノについては、検察庁臼杵支部が国の行革で税務署庁舎に同居するので、空き庁舎になる。
市民の意見を聞きながら、中心市街地活性化に役立つ施設にしたい。
 ―市庁舎の建て替えは
 中野 喫緊の対応と抜本的な対応に分かれる。喫緊対応の現庁舎の耐震性向上は、28年度に完了する。
抜本的対応は、単に津波に備え高台に移転する防災面だけの対応で、全てが終わらない。庁舎が移転したら、中心市街地がさびれるとの声も聞く。
財政面の問題もあるので、通信ネットワークを活用した分庁方式も含め、仕切り直して多面的に話し合っていく必要がある。
臼杵商業高校跡地の利活用についても、地元からコミュニティセンターで使いたいとの声がある。野津庁舎は29年度の基本設計を考えている。



略歴
  九州大学大学院修了の翌昭和49年、野津町役場採用。総務課長などを経て平成13年、町長に当選。
19年、臼杵市副市長、21年1月、市長に就任。市内下ノ江出身。剣道2段。その戦法は「駆け引きをしない正攻法」という。
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