大分建設新聞

インタビュー

島津 惠造さん(臼杵土木事務所長)

2016年07月06日
 「県職員になって30年。その大半は県北と日田、本庁で道路改良や企画畑での仕事。県南は、今回が初めてだが、2つの半島部から眺める豊後水道の絶景、臼杵の歴史的街並みや石仏、津久見のイルカ島観光など、管内が持つ観光資源の潜在力の高さを感じる」と印象を語る。
 日田土木建設課長(25年度)のとき、激甚災害に指定された九州北部豪雨災害復旧事業の施工を引き継いだ。
「人がいない、ダンプもない、資材もないなど、ないないづくしの中で、発注した工事の進捗がままならない、大変な事態に直面。そんなとき大建協日田支部の方々から『1件も遅らせない。年度末までに全て終わらせる』の言葉をいただいた。その通り全ての業者さんが結束し、復旧に頑張っていただいた。頭が下がる思いだったし、忘れられない仕事だった」と振り返る。
 「管内の観光をもっと外に発信し、気軽に訪れてもらえるように、我々もお手伝いする。東九州道の4車線化も課題と思う。これは、県の本庁がリードするが、現場の我々も、市や商工会議所などと一緒に実現を目指して動かなければならない。大泊浜徳浦線や四浦日代線などの海岸沿い道路、野津宇目線や津久見野津線など内陸部道路は、観光地に通じるアクセスと、地域の大事な生活道路の性格を持ち、道路整備に対する地元の期待も大きい。しっかりと対応していかなければ」と語る。
 当面28年度中の発注工事を聞くと、「九州の東の玄関口として、港湾関係では、整備中の津久見港堅浦地区1期工区は今年度完成予定。地域からの要望が強い2期工区の早期事業化に向けて準備を進める。臼杵港は、30年代の完成を目指し新しいバースを整備中。この臼杵港の有効活用のため、港へのアクセス道路となる臼杵津久見線の整備を急ぐ」と。
 このほかでは、「用地買収にめどが立った津久見港アクセス道路となる平岩松崎バイパスは、今年度いよいよ工事を発注する。臼杵地区の大泊浜徳浦線深江工区の〈仮称〉新深江トンネルは12月議会の契約承認を目指している。河川では、臼杵川の下流域を浸水被害から守る、臼杵市望月の可動堰工事の下部工が完成し、今年から上部工工事にかかる」などと話した。
 今年は県土木建築部の第70回の記念野球大会。
「優勝を狙う」と張り切る。結婚以来初の単身生活。旧三光村(現中津市三光)出身の53歳。



略歴
昭和62年、長岡技術科学大学大学院建設工学専攻を修了、県採用。
道路課、高速道対策局、日田、中津、宇佐、大分各土木事務所、前任の土木建築企画課予算管理班参事などを経て、今年4月、現職。

 
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