大分建設新聞

インタビュー

井元 幸司さん(山国川河川事務所長)

2016年06月30日
 大分県内に勤務するのは、これが初めて。「中津市はコンパクトシティーの様相。お店がたくさんあり、生活面では、とても暮らしやすいまちだと感じた」と中津の第一印象。
 着任早々から管内を巡っていて、早速〝河川屋〟の目に映ったのは「山国川は、河口から下流域約15㌔までは、右岸は大分県、左岸は福岡県の吉富町と上毛町で、県境の川である。中津市側の流域面積は九州の河川の中では、平均的な広さだが、河川の勾配が急なので、降った雨がまたたく間に洪水となって流域に被害をもたらしたり、逆に流量がすぐに少なくなって渇水になる特性がある。そのため、耶馬渓ダムは治水容量と利水容量を保有する多目的ダムとして建設されている。地域の安心・安全のためにも全職員が一丸となり、しっかりと河川やダム、平成大堰などの管理に当たりたい」と語る。
 当面する事務所の課題を聞くと、「防災の観点からは、ハード事業の床上浸水対策特別緊急事業の完成を急ぎ、沿川住民のソフト面の自助、共助、公助も併せて、地域の安心安全を確保したい。また、防災対応では、最近の年間総雨量は増加傾向にあって、短時間に雨量が集中する傾向があり、最近の全国的な災害事例からも、スピード感をもって災害に対応しないといけないと痛感している。とくに耶馬溪サイクリングロードを基軸に、▽山国川かわまちづくり活動を通じた安全意識の向上▽防災拠点の整備▽美しい河川景観の維持▽山国川の利用促進ーなど、地域活性化や地域支援に寄与し、地域住民の皆さんに喜んでいただける山国川にしたい」と力を込めた。
 建設業界に対しては、「業界の経営安定が、地域のインフラ整備・管理の上で大変重要だと思う。要望や問題改善など色々なご意見などをお聞きしながら、共に地域のために貢献出来れば、うれしい」と期待を寄せた。
 趣味は、散歩と市内のダイハツアリーナのジムで筋トレに励むなど、健康づくりに頑張っている。58歳。



略歴
昭和56年、福岡大学土木工学科を卒業。民間企業に勤めた後の昭和58年に建設省採用、筑後川ダム統合管理事務所を振り出しに、筑後川河川、熊本河川国道の副所長、本局の河川管理課長、鶴田ダム管理所長を経て今年4月、現職。
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