大分河川国道事務所の道路担当副所長の勤務を終えて以来５年ぶり２回目の県内勤務。
「佐伯は食べ物がおいしく住みやすそうだが、大分弁は、ちょっときついですね」と語る。
　昭和48年に計画決定した福岡外環状道路は、渋滞が激しく幹線道路整備が遅れていた福岡市西部、南部を直結する動脈として整備したが、福岡国道事務所の監督官のとき城南区七隈の福岡大学付近の工事にタッチした。
その後、福岡国道事務所の改築担当副所長に戻り、開通式を経験。
また、整備局の道路管理課長の立場で、九州道路啓開等協議会の事務局を担当、「九州道路啓開計画（初版）」「九州東進作戦」を策定した。
　「熊本地震では、九州東進作戦の逆バージョン（東の方から）の支援になったがこの計画を南海トラフ巨大地震への備えにしてもらいたい」と言う。
　佐伯事務所が、整備中の中九州道大野竹田道路について、「大分の副長のとき、用地買収など工事着手の準備を進めた。福岡外環状道路といい、大野竹田道路といい、何かしら縁を感じる」とも。
　佐伯事務所の課題として、真っ先に挙げたのは、公表している大野竹田道路の30年度開通。
「今回の地震で改めて、緊急輸送路の啓開・確保の必要性を痛感した。現道の57号より、耐震性や輸送量に優れる、大野竹田道路は、一日でも早く完成させねば、との強い思いがある。また、河川は、鬼怒川の破堤を教訓に『ねばり強い堤防』の整備が求められる。番匠川も破堤や漏水が心配される箇所があるので、ねばり強い堤防に整備する」などと話す。
　職員には「仕事で行き詰まった時、やっている仕事が、第三者から見てどのように見えるか考えてもらいたい。時には、周りの者や上司に相談するなりして、常に客観的な判断が下せるよう心がけてもらいたい」と話す。
　「今回の地震でも言えるが、プッシュ型の支援で、現地の様子が何もわからないまま、テックフォースを送り込み、建設業の皆さんにも駆けつけていただいた。これは、支援の初期では、仕方ない。そうした意味からも、緊急時に一番頼りになるのは、地域を熟知している地場の業者の存在」と頼りにしている。
　高校時代に乗り始めたオートバイの魅力のとりこになり、15年前から１３００ｃｃの大型バイクに乗る。福岡市の自宅に家族を残し、単身赴任。55歳。