大分建設新聞

インタビュー

野口 孝則さん(竹田土木事務所長)

2015年07月22日
 竹田土木事務所勤務は初めて。これまで、道路、河川、砂防、港湾や都市計画事業など幅広い仕事に携わってきた。大分土木勤務時は、臨海産業道路の6車線化に加え、大分スポーツ公園、大分駅周辺総合整備事業を担当した。特に、大分駅周辺総合整備では、事業着手前の最初の地元説明会で、理解を得られず、かなり紛糾したのが思い出深い。
 竹田管内の九州北部豪雨災害の復旧は、関連事業も含め完了した。家屋の浸水被害を受けた市内岩本の大野川は、総合流域防災事業で27年度内に完成する予定、君ケ園の矢倉川は広域河川改修事業で28年度には完成の予定。
 公共施設の長寿命化計画に沿って、橋梁とトンネルの老朽化対策も進めている。88橋のうち要対策が32橋(うち13橋が完了)あり、27年度は7橋を補修、28年度以降に12橋を予定。トンネルは25本のうち要対策が18本(うち5本が完了)で、27年度は6本を補修、28年度以降に7本を予定している。
 竹田管内は、豊かな自然と文化遺産がある。観光と地域づくりを一体にしたツーリズム推進を支援するという。その一つ「ぐるっとくじゅう周遊道路」の国道442号(久住町白丹)は、県境箇所の道幅が狭く大型車の通行に支障をきたしているため、27年度は用地取得を進め、28年度から工事にかかる予定だ。
 一番に力を入れたいのが、30年度開通を目指して工事を進めている、中九州道「大野竹田道路」竹田インターのアクセス道路となる竹田直入線(鏡工区・延長600㍍)の道路改良。国道57号会々七里交差点から、植木の旧竹田中学校付近までの路線で、27年度は用地取得を進め、工事にかかる予定。
 モットーは「相手の立場になって考える」。初任の臼杵土木で、急傾斜地崩壊対策工事を担当。工事が無事終わり、地元の人に「ありがとう」の言葉をもらったのが何よりうれしかった。「感謝の言葉に、仕事のやりがいを感じた。これが、自身の原点。若い職員にとっても、やりがいのある職場になるよう努力したい」。
 管内は、過去何度も大きな水害に見舞われた。『地域の防災センター』として土木事務所と建設業界が一緒になって、防災・減災対策をしっかりやっていきたい」と話した。
 毎日、竹田市街地をウォーキングしている。
 

略歴
九州大学土木工学科を卒業して、昭和59年4月に県職員に。臼杵土木を振り出しに、中津土木次長、土木建築企画課予算管理班参事などを経て、今年5月、現職。54歳。
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