大分建設新聞

インタビュー

一ノ瀬 陸典さん(別府土木事務所長)

2015年07月01日
 別府土木事務所は2度目の勤務。管内の2市1町には、それぞれの歴史や文化が深く根付き、これを活かせるような仕事をしたいと望む一ノ瀬さん。
 運営方針を聞くと「道路事業では、国道10号の迂回路になる別府狭間線、亀川別府線、別府山香線、旧大田村と杵築市を結ぶ大田杵築線を整備中だが、今年度供用開始予定の別府狭間線浜脇工区や別府山香線内竈工区の工程をしっかり管理し、確実に開通につなげたい。また、橋梁の耐震補強や法面対策、八坂川などの河川改修、土砂災害警戒区域の指定に向け、危険箇所の基礎調査にも取り組み、安心・安全なまちづくりを目指したい」と語る。
 建設業界や行政の動向については「公共投資がピーク時の約4割と減少し、業界を取り巻く経営環境は依然厳しいが、公共、民間ともに建設投資額がやや回復し、わずかながら明るい兆しが見えつつある。品確法などの、担い手3法の一体改正も行われ、就業者の高齢化や後継者、若手技術者の不足問題の解決に向け、業界と意見交換会などを通して模索していきたい」と話した。
 災害時には、迅速な対応でその機動力を持って現場に駆けつける地元の建設業者。その働きを目の当たりにしてきた一ノ瀬さんは、「建設業は、地域経済を支える重要な産業。この業界のサポートなしでは幾多の課題は成し遂げられない。地図に残る仕事を誇りにして、一丸となって安全・防災対策にも積極的に取り組んでいただきたい」。
 事務所自体も、常にアンテナを高くして、地域住民の声を聞き、国・市との連携を密にして効果的な事業展開を図りたいと考えている。「業界には、頼もしい地域のアドバイザー・サポーターとしての役割も期待し、同時にパートナーとしてお互いに頼れる存在でありたい」と願っている。
 趣味は、野球と大分トリニータの応援、釣りやバスケット、テニスなどスポーツ全般を広く浅く。好きな言葉は「絆」と「地図に残る仕事」。大分市内の自宅で奥さんと2人暮らし。


略歴
昭和55年、熊本大学環境建設工学科を卒業して県職員に。宇佐土木所長、道路保全整備室長、都市計画課長、前任の日田土木所長を経て今年5月、現職。大分市出身。57歳
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