大分建設新聞

インタビュー

佐藤 樹一郎さん(大分市長)

2015年04月30日
 4月26日に投開票された大分市長選は、元中小企業庁次長の佐藤樹一郎氏(57)が、約1万8千票差をつけ新人同士の一騎打ち戦を制した。県都のカジ取りの重責を担う佐藤市長に抱負などを聞いた。
 ―おめでとうございます。まずは感想、抱負などをお聞かせ下さい。
 多くの方から応援をいただいた。うれしさと同時に身の引き締まる思い。県と連携して産業振興や福祉の向上、中心市街地の活性化などに取り組みたい。新しい大分市に生まれ変わる第一歩。職員と一緒に市民のために汗を流したい。
 ―公約で「市民のために汗をかく行政サービスの実現」を訴えていました。具体的に、どのように進めていくお考えでしょうか。
 職員が一生懸命働こうと思う職場をつくるのが市長の役目。適材適所の人事で、市民のお役に立つ人が重要ポストに就いて、市役所を引っ張っていくようにしたい。いろんなアイデアを出して積極的にやる人を大事にしたい。
 ―第二国土軸構想、リニア新幹線の大分延伸実現への取り組みを公約に掲げていました。
 大分は瀬戸内海に向かって開けている瀬戸内文化圏の一つ。東京、名古屋、大阪と、一番成長度が高いところと直につながっていくのが大分の発展のためにも、最も役に立つ。四国の瀬戸内側を通り、佐田岬に至る第2国土軸がしっかり整備されると大分は、東京、名古屋、大阪とともにアジア太平洋地域の中でも輝いていける都市になる。第2国土軸が仮にリニア新幹線で結ばれると、東京から大分まで2時間になる。すぐにそこ(リニア)までいかずとも、豊予海峡ルートがトンネルで結ばれることで大きな経済効果が生まれると思う。
 ―大分のまちづくりで、中央通りの車線減少は、どのようにお考えですか。
 議論が不足して商店街の皆さんが納得しないまま、2車線化に踏み切ったところに問題がある。議会が認めた事業なので、9月までデータを取り、2車線を既成事実とするのでなくゼロベースで検討する。
 ―今後の公共工事について。
 私が取り組んでいたインキュベーター(中小企業の起業支援)面からも必要なものは、しっかり整備していきたい。たとえば、(大分文化会館跡地の)府内城の天守閣や大友館など、子どもや大人が「まちの歴史、文化」を感じ取れるようなもの。きちんと予算を使って、本物を造ることが、役に立つ工事につながる。


昭和55年東京大学経済学部卒、同年通商産業省(現経済産業省)入省。在サン・フランシスコ日本国総領事館領事、中部経済産業局長などを経て、21年中小企業庁次長。
22年から日本貿易振興機構ニューヨーク事務所長も務めた。


 
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