大分建設新聞

インタビュー

友岡 誠一さん(友岡組社長)

2014年12月01日
 国土交通省九州地方整備局は、豊後大野市大野町の㈱友岡組を26年度の工事成績優秀企業に認定した。県内で認定を受けたのは同社が初めて。
 この認定は、過去2年間の工事成績の平均点が80点以上で、特に優秀だった企業に与えられる。友岡組の工事成績平均点は24年度が80点、25年度が81点で、両年度とも県内企業の最高点。26年度認定の九州ランキングは3番目だった。大野竹田高規格道路や東九州自動車道(佐伯)維持保全工事など5件の平均点だ。友岡誠一社長(41)に、認定に至るまでの経緯を聞いた。
 同社が、工事成績アップに向けての取り組みを始めたのは7年ほど前。それまで河川国道事務所長表彰などの受賞歴はなく、「生き残るためには、工事成績点を上げていくしかない」と、社員らにハッパをかけた。
 まず、社内の表彰規定をつくり、次に検査を受ける際の対応や、発注者からの指摘事項を社内で共有できる仕組みづくりにかかった。発注者や現場作業員とのコミュニケーションづくりにも力を入れた。発注者からの指摘事項は、他の現場でも注意されないよう共有。現場代理人は、チェックリストに基づいて自己採点するなど、これらを繰り返していくうち、少しずつ表彰を受けるようになった。
 だが、まだ九州地方整備局長表彰がない。そこで次の目標を「局長表彰受賞」に定め、「いいものを造る」ため現場から提案したり、他社との違いをアピールする書類作成も工夫した。企画技術部が中心になって出来上がった書類をチェック。現場対応や情報提供など、社員一丸となって努力するうち、社員の意識が変わってきた。そして今年、その努力が実り、豊後大野市朝地町の「大分57号大野竹田道路尾峰地区改良外工事」で九州地方整備局長表彰を受賞した。
 一方、成績アップを目標に掲げ始めてから、工事書類作成に費やす時間が長くなり、社員への負担が増えてきた。そこで社員の健康を考え、負担を減らすために、工事書類の量を減らしても工事成績の点数を下げない方法を探っている。どんなに頑張って成績が上がっても、一度、事故を起こせばこれまでの努力が水のあわになるからだ。
 「優秀企業に認定されたのは、社員が工事成績アップに積極的に協力してくれたおかげ」と言う。働きやすい職場づくりを目標に掲げた友岡社長は、さらに改善を検討している。「県内初の認定企業という責任とプレッシャーはあるが、励みにもなっている。一年だけで終わらないよう、安全第一を優先し、毎年、工事成績優秀企業の認定を取り続けたい」と、力を込めた。
 友岡さんは、22年から社長。


従業員が働きやすい職場環境づくりにも取り組む友岡社長
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