大分建設新聞

インタビュー

有田 鎭雄さん(カンピ建設社長)

2014年11月06日
 杵築市で、解体工事業を経営する有田さん。市の地域活性化にも熱心で、「杵築ど~んとチンドン宣伝隊」の隊長を務め、さらに観光スポットの一つでもある杵築レトロ館(市内多門)も運営している。館長は、奥様の節子さん。
 杵築レトロ館は、友人の米蔵を借りて、17年9月にオープンした。自身が15年ほどかけて収集した1000点以上の、江戸から昭和の時代の生活を支えてきた懐かしい品が館内に、ずらりと並ぶ。
 館内は、3区画に分かれ、まず入館してすぐのメインフロアには、レトロな車やスクーターなどが展示され、右手の部屋には、農機具を中心とした農作業用の道具、初期のアイロンや皿など。そして左手の部屋には、LPレコードや楽器、おもちゃや人形などを所狭しと展示。2階は、音楽スタジオ空間になっていて、1年に1回ジャズライブを開き、地元の人たちや観光客などと交流を深める場を提供している。
 有田さんは「今は、すぐに物を捨てる。昔の人は常に物を大事にして、長く使えるよう工夫していた。その時代に作られた物を見ると、当時の自分や周りの家族、友人などの記憶がよみがえり、一瞬でもその人を思い出すことができる。間接的にでも、それを見て自分のルーツを知る一つの材料にしてほしい」と話す。
 有田さん自身も、音楽に造詣が深い。チンドン宣伝隊長として、市観光課と協力し、サックスを吹き仮装して杵築の町を練り歩く。そして今年で7回目のジャズライブが10月26日、同館2階で大分市のジャズバー「バード」のバンドを招いて、「バードの仲間たちWith川谷和也」と題し、ポップスジャズのライブを開いた。地元のお客さんなど約70人が聴き入っていた。有田夫妻は演奏中、裏方に入り照明などを担当。大いに場を盛り上げた。
 有田さんは「本業も趣味も、全て全力でやり遂げたい。地元の方々はもちろん、この地を訪れた人々や、観光都市として頑張っている市にも協力して貢献したい。年齢に関係なく、好きなことを楽しみつついろいろなことに挑戦し続けたい」と意気込みを語った。
 館内に流れる懐かしいレコードの音色が、古き良き時代にタイムスリップさせてくれる。時間も忘れ、ほっとできるこの空間。ぜひ訪れてほしい。


地元住民らが訪れジャズを楽しんだライブ
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