大分建設新聞

インタビュー

福永 航さん(杵築市職員)

2014年10月10日
 鹿児島県指宿市出身の福永航さん(25)。宮崎大学の土木系学科を卒業し、杵築市に技術職員として採用された。採用3年目の現在は、今年度から始まった県建設技術センターの長期建設技術実務研修事業を活用し、同センターに出向して日々勉強中だ。
 「いなか育ちなので小さいころは自然が遊び相手だった。よく、小川にダムを造って遊んでいたことが土木に興味を持った原点だと思う」と土木の道に進んだきっかけを話す。なぜ故郷から遠く離れた杵築に?。「子供のころから日本史が好きで、城跡などを訪ねるのも好き。杵築には姉が住んでいたので学生時代に何回か遊びに来たことがあり、街並みがとても気に入った」からで、城下町を歩いて通勤するのも楽しみの一つだそうだ。
 市に採用されて最初に配属されたのは、まちづくり関係の部署。市民と一緒に仕事を進めることが多く、期待されているのを感じたり、お礼を言われたときにこの仕事のやりがいを感じたという。
 1年間の長期研修は、「技術力向上のために行ってみないか」という上司のすすめ。センターでは、橋梁補修関係を主に、職員に教わりながら積算業務に取り組んでいる。「最初は何をやっているのかよく分からなかったが、丁寧に指導してもらって、だんだんわかるようになってきた」と徐々にレベルアップしているようす。
 維持補修の知識を習得、勉強するかたわら、施工管理や検査など現場での業務も実習で経験を積んでいる。また、「過去の工事の資料を見せてもらったりして、とても勉強になり楽しい」と充実した日々を送っているようだ。
 国の社会資本整備はメンテナンス重視に大きくカジを切った。特に道路橋・トンネルは5年に一度の点検が義務付けられており、市町村の技術職員不足も課題になっている。「橋梁補修関係の積算業務に携わらせてもらい、時代の転換期を肌で感じた」と話す福永さん。今後の目標をたずねると「勉強、経験を積んで、技術者として早く市民のお役に立てるようになりたい」と意気込みを語った。


長期実務研修で建設技術センターに出向、勉強中の福永さん
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