大分建設新聞

インタビュー

柴田 尚子さん(豊肥振興局長)

2014年08月20日
 柴田さんの前任は福岡事務所長。県観光や農産物などの情報発信に尽力するなど、長年事務畑を歩いてきた。土木関係の仕事をしたのは、県職員に採用されて最初に勤務した、日田土木事務所での1年間だけ。
 豊肥振興局(竹田市)に着任後すぐに、24年の豪雨災害被災地を見て回り、想像以上の被災状況に驚いた。竹田は、昭和57年に竹田水害に遭い、当時、100年に一度の災害などと言われていたが、平成2年にも豊肥大水害に見舞われ、そして一昨年の九州北部豪雨。「災害への備えは本当に重要と、早々に災害関係の研修や関係機関との連絡会議を開いた」。
 研修の一環として災害発生時の初動体制を学ぼうと、職員らと机上の防災シミュレーションに取り組んだ。「シミュレーションで災害発生時の自分の役割を認識し、どう行動すべきか職員自身が考えていったが、今後検討すべき事項が多いことをみんなあらためて実感したと思う。今後さらにマニュアルを整備する必要があると感じた。また、現実の場面ではマニュアル通りにはいかないので刻々と変わる現場の状況を見ながら各自が判断し、行動しないといけないということなのだろう」と対応の難しさを語る。
 現在進めている農業災害復旧工事の進ちょく率は、約84%(7月末現在)。特に豊肥地域は事業件数が多く、他の災害復旧工事も重なり、事業実施までに時間を要したが「市や事業者の皆さんが懸命に努力してくれたおかげで、今年の作付け時期にはほぼ間に合ったようだ」とほっとした様子。
 担い手の高齢化で耕作放棄地が増えている。そこで、23年度から5ヵ年計画で、小富士地区(竹田市片ケ瀬と豊後大野市緒方町片ケ瀬にまたがる45・7㌶)を対象に「耕作放棄地解消、発生防止基盤整備事業」を実施中。総事業費8億4180万円で獣害防止柵や畦畔などの法面緑化や水利パイプライン敷設などを進めている。
 「豊肥地域は豊富な森林資源がある一方で、地盤の安定しない林地も多いようだ。林道整備と併せて災害を未然に防ぐためにも治山事業にも積極的に取り組みたい」と話し、「災害時や家畜伝染病などの緊急事態発生の初動体制にも地元建設業の皆さんのご協力が欠かせない。また、小規模集落応援隊も多くの方に参加いただいている」と建設業の協力に感謝する。
趣味はバラ栽培。自宅では20種類以上を育てているが、公舎住まいのため十分な手入れができないのが目下の悩みとか。

 略歴
 別府市出身。昭和55年、神戸大学農学部農芸化学科を卒業、県職員に。前任の県福岡事務所長を2年務めて、今年4月、現職。
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