大分建設新聞

インタビュー

福山 龍一さん(山国川河川事務所長)

2014年08月11日
 山国川河川事務所は初めての勤務。「山国川を管理する身になって、強く感じたのは、名勝耶馬渓の景観と山国川が織りなす周辺景観のすばらしさ。感動した」と印象を語る。
 管内では、九州北部豪雨災害の復旧、復興事業が続いている。「一昨年の7月3日、14日と立て続けに集中豪雨に見舞われ、大被害になった。その対策として、25年度から5ヵ年計画で床上浸水対策特別緊急事業が進行中だ。これを一日でも早く終わらせ、水害に遭われた住民の方々や、地域の皆様の安全と安心をしっかりと確保したい。それに、この事業実施に際しては、当地の宝ともいえる景観や歴史文化に十分配慮して、価値を損なわず利用促進が図られるような整備に努めたい」と強調した。
 「私どもの事務所では、山国川の河川管理、耶馬渓ダムや平成大堰の管理、そして、床上浸水対策事業をメインに取り組んでいる。中でも床上浸水対策事業は、景観に配慮した施工が望まれるだけに、地域を知り尽くしている建設業の高い技術力に期待している」と言う。
 また「最近の建設業を取り巻く情勢は、大変厳しい。一方では、全国のどこかで、毎年のように大規模な自然災害が発生しており、いち早い被災地、被災者の救援や地域の復興、復旧に対する建設業の役割に国民の期待は増大していると思う。これまで我が国の発展を支えてきた社会資本も老朽化の時代を迎え、その対策も待ったなし。技術者の確保育成や、技術力向上などの課題が山積しているが、社会の重要な任務を果たしているという意識をもって、ぜひとも元気な建設業をつくってもらいたい」とエール。
 趣味は、ゴルフと野菜づくり。「2年前から畑仕事にはまっている。単身赴任なのでなかなか世話ができないが、野菜が大きく育ったときは、とてもうれしい」と笑顔。福岡県北九州市出身の57歳。

略歴
 昭和55年、佐賀大学を卒業、建設省(現国交省)職員に。川内川河川工事事務所を振り出しに、筑後川河川事務所副所長、本局地域河川調整官などを経て今年4月、現職。
 
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