大分建設新聞

インタビュー

中野 登さん(日本建設機械レンタル協会九州支部長)

2014年06月28日
 九州地方整備局と一般社団法人日本建設機械レンタル協会九州支部は5月、災害時の応急対策支援に関する協定を結んだ。協定は、災害時に建設機械の提供、資機材の設置などを協会が支援するもので、同種の災害支援協定締結は全国で初めて。防災協定の締結をはじめ、業界の地位向上への取り組みを進める、中野登支部長((株)ナカノ会長、中津市)に聞いた。  防災支援協定は、協会側からの提案で実現した。中野さんは「災害時の応急対応はこれまで、人員や重機の手配までほとんどを建設業者さんに〝丸投げ〟状態だった。我々の持っている機械とネットワーク、機動力を生かしてもらえれば、もっとスムーズに対応できるはず」と話す。また、「重機の提供だけでなく、仮設住宅なども迅速に準備することができる。今後は、燃料や緊急用の貯蔵タンク、仮設住宅・現場事務所の電気・排泄物処理の問題など、総合的な提案をしていきたい」意気込む。  建機レンタル・リース業界でも、他の建設関連産業の例にもれず、若手の人材、後継者不足が課題になっているという。中野さんは、「次世代がやりがいを持てる業界にするために、これまでの弱い立場から、行政、建設業からパートナーとして認められる、対等な体制づくりが必要」と話す。  防災協定も、パートナーとして認められる業界づくりへの一歩。今年2月には、下部組織の九州機械器具リース業協会県支部(財前隆支部長)と、中津警察署、大建協中津支部の3者で災害時の協力協定を結んでおり、先日、初めての合同訓練が行われた。  「社長の仕事というのは、会社を成長させながら、自分の時より良いものを次世代に引き継ぐこと。それは、団体でも、家庭においても同じこと。それが私の生きがい」と中野さん。今年度の総会では、副会長以下の役員を若手に一新し、会の若返りを図った。「会員企業がもうかるシステムづくりに取り組み、社会から認められる、魅力ある業界を次世代に引き継ぎたい」と熱く語った。  




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