大分建設新聞

インタビュー

倉橋 猛さん(玖珠土木事務所長)

2014年06月21日
 土木事務所勤務は、初任地の三重(現豊後大野)、豊後高田、大分に次いで4ヵ所目。「出身が、くじゅう連山を隔てて東側に位置する竹田市久住町なので、高冷地の特性など似通った面が多く、早く溶け込めそう。商工業の面では工業団地を計画し、企業誘致で地域の活性化を図ろうとしており、個人的にも社会的にも楽しみの多い所だと感じている」と玖珠の印象を語る。  県庁マン36年目。うち3つの土木事務所に計10年ほど勤務したほか、竹田ダム建設事務所、建設政策課など多くの職場でいろんな体験をした。前任の県警本部交通規制課では、「国交省や県などの道路管理者との協議の場で、県民の立場に立った道路整備について、意見を伝えることができた」と言う。  当面の課題は、国道387号や県道の整備。「玖珠郡の皆さんが夢や希望がもてるよう、可能な限り住民の意見、要望を聞きながら整備したい」。また、この地域は、17年の梅雨前線豪雨、24年の九州北部豪雨の2度の災害で、人的被害のほか家屋、道路、河川、田畑などに甚大な被害を受けた。「いまだに残っている、玖珠町古後地区の春田川復旧工事は今年度中には終わらせる」と語る。  それに「台風や豪雨に備えるため、ハード面では河川改修による雨水対策や土石流対策などの施設整備に力を入れる。ソフト面では職員間、業者間、関係機関との情報交換を迅速に行うなど一丸となって対応したい」と力を込めた。  「若い職員の努力で地域の活性化ができないかと思う。例えば観光。地元の人は、道路や観光案内標識が無くても地理がわかるが、観光客はわからない。職員らが地域に入って、観光客が困ったり不安になった場所の情報を把握し、標識を設置する。そうしたことで地元の方々との交流が始まり、それが活性化につながればなおいい。実家のある久住町もそうだが、地域の一番の問題は若者が少ないこと。希望や夢を無くしている。そう考えると、せめて土木事務所職員が地域住民と一緒になって希望や夢を持てるようにし、地域の活性化をリードしていくべきだと思う」とヤング職員に期待する。  趣味は野球とテニス、ゴルフ。「野球は土木建築部で必須」と話す。大分市に奥さんと高3の長女を残して単身赴任。56歳。 略歴  昭和53年に大分高専を卒業して県職員に。道路公社主幹、廃棄物対策課主幹、竹田ダム建設事務所課長、建設政策課課長補佐、前任の県警本部交通規制課参事などを経て、今年4月、現職。




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