大分建設新聞

インタビュー

川野 康雄さん(カワノ社長)

2014年05月30日
 川野社長は3代目。創業は昭和32年で、当時は家電修理業だった。その後セレクトインテリアショップを併設するなど事業を拡大し、平成12年に県内の企業としては、初めて日本木造住宅耐震化補強事業者協同組合に加盟。カウンセリングと提案を重視した新形態のリフォーム事業の強化に取り組み、この4年間連続で、県内の耐震改修補助金工事のナンバーワンの実績を誇る。  川野さんは「住宅の耐震化、バリアフリー化、断熱による省エネ改修はとても大切なことだが、水周りやインテリアのリフォームに比べると目に見えないことなので、エンドユーザーの理解を得るのが難しい」と言う。市場競争に埋没しないように、先端技術情報や補助金・優遇税制などの行政情報を徹底的に収集し、技術力と提案型の営業力でトップレベルになろうと頑張って成功した。  早期から自治体の無料耐震診断(現在は終了)を上回るフルメニューの無料耐震診断を行った成果でもある。屋根の軽量化と組み合わせた耐震改修や、耐力を維持しながら採光と通風を確保するパンチングメタル壁面の採用など、ユニークなメニューも取り揃えている。  川野さんの、補助金や税制のタイムリーな動向の把握と理解は、実に広くて深い。見込み客に合わせて、複数の制度を巧妙に組み合わせて提案営業する。一方、最近は高齢者向けの制度がとても充実している。  この点について行政による制度の広報や啓発への取り組みは必ずしも十分なものとは言えず、一般消費者は理解が不十分だという。そのため顧客の子供たちに「詐欺商法ではないか」と疑われることすらあるらしいが、川野さんが直接丁寧に説明すると、即座に理解されるそうだ。  これからは中古住宅の市場でもナンバーワンを目指したいという。中古住宅は、その性能評価について供給者の情報提供が不十分で、必ずしも顧客の利益にならないケースもあり、同社ならではの顧客視点の技術力と情報力が生きる、と川野さんは信じている。
 

中古住宅市場でもナンバーワンを目指す川野さん
 
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