大分建設新聞

インタビュー

小石 英毅さん(県南部振興局長)

2014年05月21日
 初任の臼杵土地改良事業事務所以来、30数年ぶりの現場勤務。初めて現場長を任された。 「最初の数年を除いて、総務・企画畑が中心の本庁勤務。ただ、商工労働部にいて、商工会の合併推進の仕事に携わったとき、地域振興に頑張っている人たちと知り合えた。着任早々、管内を一巡し、約250人と名刺交換したが、当時一緒に仕事をした方々とも旧交を温めることができた。中でもその頃、佐伯の方々が取り組んでいた活動が生かされ、7~8年経った今も事業として定着しているのを知り、改めて佐伯の皆さんの、その志の高さに感銘した」と着任の感想。  中でも、森竹治一さんが会長の旧宇目商工会(現番匠商工会)が、高齢者を対象に続けている宅配制度は、地域思いの素晴らしい取り組みだと絶賛する。  当面する重点活動を3つ挙げた。▽東九州自動車道佐伯~蒲江間が今年度内に開通するので、市や観光協会とともに誘客などの観光振興に全力を挙げる。そのため、ごまだしを提供する人や寿司屋さんに、直接話を聞いてみたい▽生産量が全国1位のヒラメ養殖、同じく3位のブリ養殖業などの育成は大きな課題。価格が不安定な普通の養殖を、カボスヒラメやカボスブリなどの高付加価値養殖に転換して、経営安定化を図る▽佐伯地域産材の販売拡大。都会の市場で評判の良い佐伯産の乾燥材は、主に主伐材を加工する。しかも伐採後、すぐに苗木を植え造林する循環施業を実施し、将来性も見込まれる。最近は、若手の林業参入も見られる。林業振興を援助したい」などと意欲的。  「建設業界の皆さんは、地域を支える主要メンバー。長い間の公共工事縮小で、業界はスリム化した。大型補正などで、公共工事の増加に転じたが、人材や資材などの不足で不落札が多発し、予算執行が難しくなっている。また、気候や風土に合った農業基盤整備の推進で、高収益が期待できる農業に転じる必要に迫られている。県は必要な公共工事には、積極的に投資する考えなので、業界もいつでも対応できるような体制づくりをお願いしたい」と業者にエールを送る。  「現場の最前線に立つ職員として、現場主義に徹し、何か一つでも、うれしかったと思い出に残る仕事をつくって欲しい」と着任早々、職員に注文した。  趣味は月一ゴルフとジョギング。大分市豊饒に家族を残して単身赴任。「苦には、なりません」とおっしゃる。杵築市出身。56歳。    昭和55年、早稲田大学を卒業して県職員に。情報政策課情報政策監、観光・地域振興局観光・地域振興監、教育財務課長、農林水産企画課長などを経て、今年4月、現職。




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