松村 景子さん(県建設技術センター)
2014年04月04日
高専と大学で土木を学び入所した、センターでただ一人、正職員の女性土木技師。試験部門や研修部門など様々な仕事を受け持ち、現在は技術部建設技術課主任として、橋梁など県発注大型工事の積算を担当している。 すごいじゃないですか、と言うと「いえいえ、私なんかまだまだ」と、謙虚な土木未来レディーだ。男性ばかりの職場で大変なのでは、と尋ねると「学生時代から男性が多くて当然だった。むしろ男性が多い方が気が楽」とか。なるほど。 「先輩はプロフェッショナルなすごい人ばかりで、今でもお世話になりっぱなしの勉強の日々です。少しでも恩返しをしなければ」と言う。「産休も育児休暇もしっかりとったのに、復職して仕事を続けることができる。恵まれた職場だと思う」とも。 最近では、現場の施工管理業務も担当するようになった。「監督官の端くれです」と、ここでも謙虚だ。現場に行くように命じられた時には「どうしようと、顔面蒼白になった」そうだが「これまで写真でしか見たことがない本物の建機を見て感動した。モノが出来ていく過程を見ると面白い」そうだ。 小学生と3歳の子供を抱え「日々の生活に追われているけど、みんな家庭を気遣って残業の心配とかをしてくれる」ので恐縮しているそうだ。ご主人も県の土木職員で、大分市から玖珠土木事務所まで毎日通う。職場では恥ずかしくて聞けないことをご主人に聞いたりするので、家で仕事の話をしたくないご主人には迷惑がられているというが…。 「県の女性技術者は土木に20人、建築に10人ほどいるみたい。みんな、結婚しても妊娠しても、仕事を続けることができる環境にある人は辞めないで続けてほしい。何かと大変だと思うけど、頑張ってほしい」と、同士にエールを送る。「これまで私を育ててくれた職場に恩返しするために、謙虚さを忘れずに、いずれは資格取得にもチャレンジしたい」と夢を膨らます。
仕事の家事・育児を両立させる松村さん
仕事の家事・育児を両立させる松村さん