大分建設新聞

インタビュー

小野 信昭さん(小野設備工業)

2013年10月26日
 小野さんは、(株)小野設備工業の経営陣の一人だが、大分市東津留地区の配水管布設替工事の現場代理人と監理技術者を兼務する。陣頭指揮をとるだけでなく、自らローラーも運転する。  この現場は津留小学校沿い。沿道には住宅が密集しており、駐車場の出入口の多い一方通行道路で、近隣住民にとっては〝迷惑な道路工事〟の代表格だろう。しかも北側の国道197号では、共同溝の夜間工事が行われており、「2本の道の間に住んでいる人は大変だろう」と心配する。そのために近隣住民への配慮を徹底しながら、工事を進めている。  少し広めの一方通行道路とはいえ、施工中の場所については全面通行止めが必要になる。迂回路を適切に設定した上で、警察の「一方通行解除」の許可が必要になる箇所もある。この許可は警察署長権限で、1ヵ月の短期間しかおりないので面倒だ。そんなこんなで多事多難な現場だ。  道路掘削時に地下埋設物に気を付けなければならないのは当然のこと。Φ250㍉の既設水道管を壊したら近隣は水害になる。それ以外にも、下水路や、今は使われていない朽ちたガス管なども埋まっている。作業は、まず設計図書と現状を照らしあわせ、管路を適切に修正することから始まる。路上のマンホールの位置などを目印に、長い経験と勘が頼りになる。それでも試掘を行って掘り進めても、障害物が出てくることがある。長さ約6㍍のダグタイル鋳鉄管をそのまま1本埋設できるケースは少ない。障害物を迂回するために、短く切って役物でつなぐ、という手間がかかる。  このところの台風や長雨も工期に影響している。「明日も雨が降るらしい」と、天気まで気になる毎日だ。  同社は長兄の社長、次兄の専務、そして小野常務と、3兄弟で経営している。「兄弟は他人のはじまり」ということわざがあることを思えばうらやましい限り。専務のご子息も現場に入って、頑張って修行していた。


㈱小野設備工業の小野常務

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