大分建設新聞

インタビュー

草野 俊介さん(県北部振興局長)

2013年08月06日
 着任して約4ヵ月。「北部地域も振興局に勤務するのも初めて。お会いする方々や参加する行事など、すべてが新鮮。北部振興局の所管は、中津、宇佐、豊後高田の3市だが、それぞれ活気があって、個性にあふれている。局の仕事も特徴があり、勉強になることが多い」と感想。まずは管内を知ることと、精力的に動き回っている。  やることは多い。「昨年の九州北部豪雨災害被災地は、かなり復旧してきているが、耶馬渓、山国では、稲が作付けできなかった田んぼもあった。今後もしっかりやっていく必要がある。来年1月からはNHKの大河ドラマ『軍師官兵衛』の放映が始まるし、27年春には東九州自動車道の椎田南~宇佐間が開通し、ほぼ同時に北九州空港~椎田南間もつながる。地域振興、観光振興の絶好のチャンスをしっかり生かしたい」と語る。  また「国東半島宇佐地域が世界農業遺産に認定された。地元関係者の方々には、これまでの認定活動に自信を持ってもらい、遺産をさらなる地域浮揚に結び付けてほしい。私どももこの世界ブランドをどう生かすか検討しているところ。TPPの動向は気になるが、北部地域は県内随一の穀倉地帯である宇佐市を中心に農業が盛ん。担い手の高齢化、増える一方の耕作放棄地対策など課題は多いが、新規就農者の育成・確保、企業の農業参入、耕作放棄地の再編に全力で取り組まねばならないと考えている。市場で評価の高い白ネギ、小ネギに加え、ブドウの増産、地元産の飼料用稲で育てる牛の販売促進などに力を入れる」と力を込めた。  建設業に対しては「豪雨災害の復旧工事や国の経済対策などにより、当面は活発な公共投資が見込まれる。急に仕事が増えて、技能者不足など、あらためて課題が明らかになった面もあるが、公共施設の老朽化対策や地域全体の減災・防災対策など建設業界に期待することは多い。地域を支える要の一つとして、ぜひとも頑張っていただきたい」と期待を寄せた。  趣味は、まち歩き。「最近は、健康管理を兼ねて、ウォーキングやスロージョギングを心がけている」と笑顔を見せた。55歳。   略歴  昭和55年に慶応義塾大学を卒業して、県職員に。別府保健所を振り出しに、長年本庁勤務。前任の知事室長を経て、今年4月、現職。




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