大分建設新聞

インタビュー

稲田 亮さん(大分河川国道事務所長)

2013年05月01日
 平成7年に旧運輸省に入って以来、運輸畑を歩いてきた。道路や河川を整備・管理する、旧建設省系の職場は初めて。また、九州勤務も初めてだ。しかし、「私は根っからの土木屋。分野は違うけれど、これまでも建設事業にたずさわってきた。その経験を生かしてしっかりと事業を進めていきたい」と不安はないようだ。「最近は本省暮らしが長かったので、久しぶりの現場で、新しいことにチャレンジできる」と楽しみなようす。  同事務所の主要事業は、中九州道大野竹田道路や中津日田道三光本耶馬渓道路の整備。「大野~朝地間は、26年度の開通に向けて全力で取り組む。その他の区間についても、早期完成を目指して着実に進めたい」と語る。  また、今年度は、太田昭宏国交相が「メンテナンス政策元年」と、既存インフラの維持補修を重視する方針を示しており、同事務所でも、施設の老朽化対策や維持管理に力を入れていきたい考えだ。「維持補修を進めていくためには、これまで以上に建設業の力が必要になる。これからますます補修の需要は増してくると思うので、技術向上に努めて欲しい」と話す。  東日本大震災を機に全国的に防災意識が高まり、24年の九州北部豪雨で大きな被害が出た県内ではさらに意識が高まっている。同事務所では河川堤防の耐震化や浸透対策などを進めているが、いざ災害発生となれば、現場の司令塔となるだけでなく、自治体支援の発信基地にもなる。稲田所長は、「日ごろの訓練が大事。県や市町村、水防団などと連携して、しっかりと備えたい」と話し、「建設業の役割は大きいので協力をお願いしたい」と期待する。  国交省は、総合評価落札方式を「施工能力評価型」と「技術提案評価型」に二極化したが、同事務所は5月8日に説明会を開く。「入札制度の改正などは、丁寧に説明していくので、しっかりと対応してもらいたい」と呼びかける。  休日の楽しみは、旅行やドライブ。特に旅行計画づくりが好きで、出発前から楽しんでいるようす。「風光明媚な大分のスポットを覚えて、単身赴任で東京に残してきた家族を呼んで案内したい」と笑顔を見せた。 略歴  平成7年、新潟大学大学院を修了後、旧運輸省入り。港湾局海岸防災課災害対策室課長補佐、国際・環境課国際調整官、鉄道局施設課長補佐を経て、今年4月、現職。42歳。




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