大分建設新聞

インタビュー

坂本 和昭さん (九重町長) 

2013年01月30日
 昨年10月の町長選挙で、無投票で当選、6期目に入った坂本和昭町長。新年を迎え、今後の地域活性化策などについて聞いた。  ―今年の抱負などを  「健康」をキーワードに、「町の健康と町民の健康。夢をカタチに、元気を町に、笑顔を暮らしに」のキャッチフレーズで、町民皆様の先頭に立ち粉骨砕身頑張ります。また昨年7月の集中豪雨の際は、町内の被害は少なかったのですが防災機能を充実させる必要性を改めて感じました。12月には、町内の100人以上の方が防災士の資格を取得し、今後、防災意識の啓発や防災力の向上に力を発揮してくれると思います。また、学校の耐震化事業は8割方完了し、3校を統合・開校するここのえ緑陽中学校校舎の完成も目前です。  ―町の活性化にどのような施策をお持ちですか  25年度は、第4次総合計画の2年目に当たり、庁内で立ち上げたプロジェクトをたたき台に、10年後どんな町にするのか、さらなる合意形成を図っていきます。特に「日本一の田舎づくり」に向けて、大事なことは、「質素」でなく「簡素」で、無駄がなく、本当に大切なものを残していくことだと思います。もう一度地域の絆、結の心を取り戻し、住む人が町に誇りを持ち、夢を語ることができるまちづくりを進めます。何をもって日本一とするかは「三世代家族が一番多い」「生涯現役で頑張る高齢者が一番多い」とか、数値で表すのではなく、数値で表せないものこそが大切ではないかと考えます。昔の田舎にあった、目に見えない心配りや助け合い、絆を感じとれるようなまちづくりをすることで、定住促進効果が期待できると思います。江戸時代は、向こう三軒両隣りが家族と同じように助け合っていました。このような絆を大切にしたい、取り戻したいというのが「田舎づくり」の原点です。「精神論だけではわからない」という声も確かですので、町民各層、各組織で広く議論する場を持ちたいと考えています。  ―具体的な事業は?  25年度予算の目玉は「小学校の耐震化・大規模改修の継続」「橋梁などの長寿命化改修事業」「高齢者の見守り、災害支援、緊急通報」など。災害に強い強靭なまちづくりに重点を置き、定住促進のための「公的賃貸住宅事業」「空き家対策改修事業」など実施します。懸案の「幼保一体化施設の整備」については、保護者を中心に町民の皆様から一定の理解と協力を得ましたので、今年度は具体的な方針と実施計画を立てます。  略歴  昭和16年生まれの年男。平成4年に町長に初当選し、九重〝夢〟大吊橋事業を成功させるなど、観光振興に積極的に取り組んでいる。奥さん、子ども夫婦と孫2人の三世代同居の6人家族で暮らしている。




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