大分建設新聞

インタビュー

神田 清光さん(竹田土木事務所長)

2012年06月07日
 初めて竹田市で勤務したのは平成2年。稲葉ダムや玉来ダム建設事業の契機となった大水害後の支援で、他の所属先から派遣された。「初めて被災現場を訪れた時は、本当に復旧できるんだろうかと思った。それほどひどい被害だった」と当時の悲惨な状況を振り返る。翌年には正式に竹田土木事務所勤務となり、災害復旧や玉来川の改修事業に携わった。  管内となる竹田市は、全国的に見ても高齢化率が非常に高い。「道路整備や防災対策など、社会基盤整備をしっかりと進めることで、交流人口の増加に寄与したい」と抱負。  特に防災対策には力を入れる考えだ。防災対策、災害時の対応などで、建設業協会との意見交換会を8日に開く予定だ。「災害が発生すれば一緒に行動することになる建設業のみなさんから、過去の経験などを聞き、今後の対策に生かしたい」と話し、「災害対応や、地域の雇用を守るためにも建設業はなくてはならない存在。大きな役割を担っているという誇りをもってがんばってもらいたい」と期待する。  管内では、阿蘇くじゅう公園線、庄内久住線の道路改良が進められている。大分方面から、久住高原周辺や長湯温泉へのアクセス道となるこの2路線が完成すれば、観光振興に大いにプラスになる。今年度も道路改良や法面、舗装などの発注を予定している。  市内中心部周辺では竹田玉来線もある。「今年度はJR豊肥線を跨ぐ橋梁の上部工を発注する予定」。また、国土交通省が整備を進めている中九州横断道路については「国の工事にいつでも対応できるように、竹田インターチェンジ周辺の整備など、早めに準備体制を整えたい」と話す。  趣味はゴルフ。同土木事務所では毎年秋ごろ、熊本県阿蘇地域振興局(旧一宮土木事務所)と対抗ゴルフコンペを開いている。昭和57年の大水害の対応で協力したことをきっかけに交流が始まったもので、「優勝カップを持って帰られるようにがんばりたい」と意気込んでいる。


 昭和47年、県採用。萩原土地区画整理事務所を皮切りに、県内各地の土木事務所などに勤務。前職の大分土木事務所次長を経て、今年4月、現職。

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