大分建設新聞

インタビュー

後藤 利彦さん(玖珠土木事務所長)

2012年05月09日
 玖珠土木勤務は19年以来2度目という後藤さん。早速、5年ぶりとなる管内を回ってみて、自然の豊かさと景観のすばらしさをあらためて実感したという。  「管内は玖珠町と九重町の2町ですが、2町とも景観抜群の自然と温泉群を有し、その恵まれた資源を活かした観光を主要産業と位置づけています。大吊橋に代表されるように、それぞれの町が特色ある町づくりを積極的に進めています。こうした取り組みを側面から支えていきたいと思っていますし、その意味でも主要道路の整備は急がねばと考えています」と抱負。  特に注目しているのが、緊急輸送道路となっている国道387号町田バイパスの整備。延長3・3㌔㍍にもおよぶバイパスは県内でもほかにないと思われる規模なので一日も早い全面供用を目指したいという。ほかには、九酔渓、大吊り橋と長者原をつなぐ飯田高原中村線や玖珠から中津に抜ける玖珠山国線整備を挙げた。また、「管内は高低差が大きく険しい地形なので、洪水や震災に備えて河川の緊急河床掘削や急傾斜地崩壊対策、土砂災害警戒区域の指定などハード・ソフト両面から各種防災事業にも力を入れたい」と、昨年まで河川課防災調整監を務めていた方らしい思いを語った。  加えて、管内には日出生台演習場を抱えている関係で、嫁田川砂防事業や森川の河川改修事業も急がねばならないという。  建設業界にもひとことお願いすると、「建設業は地域経済を支えるきわめて重要な産業です。東日本大震災でも明らかになったように、インフラの復旧やがれき処理など業界なしでは成り立ちません。厳しい状況が続いていますが、県民の安心・安全の一翼を担っているというプライドを持って頑張ってほしい」。  最後に、職員に向けて、現場主義を徹底し、とにかく現場に行って、少しでも早く正確な情報を集め、スピード感を持って対応してほしいと注文を付けた。  休日には、キャンプなどアウトドアを楽しみ、秘湯めぐりなどもするという。まだ52才の若きリーダーだ。  略歴  昭和58年、熊本大学工学部卒。60年、県職員に。中津、臼杵、国東、別府、日田土木などを経て、23年に河川課防災調整監。4月から現職。




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