大分建設新聞

インタビュー

亀井敏和さん(宇佐土木事務所長)

2011年08月25日
 宇佐土木事務所の前は、県東京事務所に勤務していた。3月11日の東日本大地震の時も東京にいた。「今までに経験したことのないくらい強くて長い揺れだった。東京の交通はマヒ状態。私も帰宅難民になり、15㌔ほどの距離を徒歩で帰宅した」そうだ。  地震後、液状化現象の調査で東京ディズニーランド周辺を視察した。「その時目にした、ディズニーランドのスタッフの素晴らしい対応に非常に感心した。県民の安全・安心を守らなければならない我々も見習いたい」と話し、事務所職員にも、積極的に現場に出かけ、地域の方々の意見や要望を大切にし、しっかりとコミュニケーションをとるよう求める。また、「土木は経験工学。チームワークと現場・実践主義で、新技術導入なども積極的にやっていきたい」とも。  管内の印象を尋ねると「駅館川総合開発などで、早くから基盤整備が行われてきたため、整備熟度が比較的高い地域だと思う」とした上で、「早くからインフラ整備が進められた分、道路の幅員が狭い所や歩道がない箇所などがあり、維持管理の必要性も高い」と見る。  道路事業では、広域的な経済、観光交流を推進するため、東九州自動車道、宇佐本耶馬渓線、国道500号の整備などに力を入れる。また、防災事業として、駅館川の改修や急傾斜地対策などのハード面、土砂災害警戒区域の指定などソフト面の両面から対策を進めたいと話す。  建設業に対しては「裾野が広く、地域経済、雇用を支える重要な産業。東日本大震災で明らかになったように、道路の啓開作業など地元の業者の頑張りが、安全・安心を担っている。今後もアドバイザー、サポーターとしての役割をお願いしたい」とし、「県は公平性、透明性を高めながら、企業の育成や技術力による競争性を確保できるよう入札制度改革を進めているが、問題点や改善点があれば積極的に提案して欲しい」と期待する。  趣味は登山で、「まだ、11山しか登っていないが日本百名山を極めるのが夢」と語る。好きな言葉は、「感謝」「ありがとうございます」という52歳。   略歴  宮崎大学土木工学科を卒業後、昭和60年に県職員に。大分、豊後高田、国東各土木事務所、砂防課、河川課課長補佐、東京事務所参事を経て、今年5月、現職。




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