大分建設新聞

インタビュー

中矢武弘さん(別府土木事務所長)

2011年06月15日
 別府土木に来て気付いたことは、ほかの土木事務所にはない点がいくつかあるということ。昨年から無料化された空港道路や北浜のヨットハーバーの管理がその一つ。「これまで県が維持管理したことのない自動車専用の道路や港湾施設は管理方法から見直しも含めて検討したい。昨年初めて管理することになり、まだ試行錯誤の段階。冬の雪氷対策など本当にこれまでの方法でよいのか検討したい」と言う。  もう一つ、管内に2市1町と3つの自治体を抱えていること。「最大人口の別府市だけに注目するわけにはいかない。それぞれが個性的なまちづくりをしているので、各自治体との付き合い方に気を配っていきたい」と気配りを忘れない。管内は大きな事業が多い。大田杵築線、富士見通鳥居線、山田関の江線などは工程管理からしっかりやって進めたい、と話す。「公共工事の予算が減り、今では福祉保健部の予算の方が大きくなった。元には戻らないかもしれないのでインフラ整備の方向を見据えて維持補修などの分野で、出来ることからやりたい」と所長。  また、「土木事業は、造ってすぐに効果は無くても100年に1度の災害で役に立てば良いと思っている。九重町で土石流があったときにいつ頃造ったか分からない古い砂防ダムが土石をせき止めていた。だから、稲葉ダムの試験湛水終了後、次にと思っていた玉来ダムが国の方針で検証、再評価が行われることになったときは何かやるせなさを感じた」そうだ。  建設業者に対しては、「別府の大火の時のように危機管理の面で協力を仰がねばならない。業者の力が弱くなっては困る」と業者の行く末を案じる。「生き残るためにも、良いものを造る技術力をつけてほしい。良い現場代理人のいる現場は良いものができている。人を育てる工夫をしてほしい」とアドバイスをいただいた。  たまの休みにはゴルフと読書を楽しむ。昨年、男ばかりの家系に70年ぶりに生まれたという女の子の初孫が可愛くてたまらないらしく、メールで送られてくる写真を見てはにやけている。昭和27年5月5日生まれの59才。




取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP