大分建設新聞

インタビュー

森竹嗣夫さん(南部振興局長)

2011年05月30日
 「佐伯には30年ぶりに帰ってきた。ご多分にもれずこの地域も過疎高齢化が進み、元気のなさが気にかかる。全体的に元気に乏しい中で、我々にできることは地域住民の声を聞いて、地域起こしの新たな活動に結びつけていくこと」と佐伯の隅から隅まで知っている人だからこその、思い入れたっぷりの現状分析。  「県庁では財政、秘書課を中心に、いわゆる〝4階暮らし〟が長かったので、政策の立案遂行の分野については、かなり勉強させてもらった。そうした観点から佐伯の政策遂行についてみると、ハード面の整備に比べソフト面の戦略が弱い気がする」と言う。  「高速道路の延伸で観光に重きを置いた産業育成の絶好のチャンスである。また、造船・水産加工・醸造などの地場技術に加え、川澄化学の医療技術、興人のバイオ技術などすばらしい技術の蓄積がいっぱいある。それらの技術を活かし新しい産業をつくるには、やはり行政が旗振り役をしっかりと担い、いかにしてものにしていくかを考える必要があるのではないか」などと話し、さらに「県南の地域力に磨きをかけ活力ある地域の創造を目指して、現場主義に徹し躍動感あふれる南部振興局を創造したい」と力強い抱負。  「過疎高齢化による地域の衰退を防ぐため、上向き効果事業のみをするのではなく、衰退を防ぎ現状を維持すべき取り組みについても積極的に対応したい」と課題を分析する。  活気のある風通しの良い職場をつくりたい局長は、「住民ニーズを的確にとらえ、適切な対応ができるように各自の感性を高めよう」とスタッフに対しての要望も。  大分市下郡に奥様を残して単身赴任。「単身生活は初めてだが酒の肴をはじめ料理づくりに興味があるので苦になりません」と話す。  佐伯市宇目出身。56歳。    略歴  昭和48年、佐伯鶴城高校卒、同年県職員に。商業・サービス業振興課長、団体指導・金融課長、前任の農林水産部参事監兼団体指導・金融課長を経て今年5月、現職。




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