大分建設新聞

インタビュー

森本倫弘さん(中津土木事務所長)

2010年05月25日
 公共事業費が大幅に削減されている中にあって、県北地域ではある程度の事業費が認められている。東九州自動車道、中津日田道路、中津港の整備と、多くの事業を抱えている。  「中津日田道路の中津~三光区間でトンネル(約600㍍)を今年中に発注できるよう、作業を進めている。三光インターは、これまでハーフインターで計画を進めていたが、フルインターで整備できることになった」と、建設業にも地域住民にもうれしい話。県道中津高田線の拡幅、臨港道路1号線など、中津港の発展整備に欠かせない事業も。  中津土木勤務は初めてだが、企業局時代には耶馬渓ダムの耶馬溪発電所建設、港湾課時代には中津港の重要港湾昇格に携わった。中津港は〝平成初、20世紀最後の重要港湾〟なのだとか。中津港の昇格については、5月1日にあった「中津みなとふじまつり」でのあいさつでも触れた。それだけに「思い出深い事業なのでは」とうかがったところ、さらに印象深い事業があったのだとか。  佐伯土木時代、担当していた急傾斜地の現場で死亡事故が発生。担当者として、心身ともに辛い体験だったという。「建設業界にとって、労災事故は経営の根幹を揺るがす重大な事件」と、業界にはさらに徹底した安全管理を呼びかける。ご自身も、事故の記憶を忘れないよう、当時の資料を手元に置いているのだとか。施工業者だけに安全管理を任せるのではなく、安全意識の向上のため、職員にも研修を受けさせるよう考えている。「行政と業者で力を合わせ現場での事故をなくしていかなくては」と意欲を語る。  これといった趣味はない。お酒はほどほど。自他ともに認める運動音痴で、スポーツもたしなまない。「退職したら一番早くボケるタイプ」と苦笑い。2人の子どもは、上がまだ高校1年生。趣味に時間は割かないが、「家庭サービスは万全」なのだとか。  中津土木は希望していた職場。大分市西大分から車で通勤。高速道と一般道で40分の差がある。「改めて高速道路の利便性を感じている」。54歳。     略歴  宮崎大学卒。昭和54年、県職員に。臼杵土木次長兼建設課長、土木建築企画課予算管理班参事、臼杵土木所長、公共工事入札管理室長を経て、今年4月、現職。




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