大分建設新聞

インタビュー

高橋繁幸さん(竹田ダム建設事務所長)

2010年05月21日
 「竹田は初めての勤務地。ダム建設事務所なので、目標は決まっている。その目標に向かって事務所が一致団結し、一生懸命やっていきたい」と謙虚に抱負を語った。  「現在、稲葉ダムは湛水試験中で、ダムの越流を終え、常時満水位に水位を下げているところで試験結果は6月半ばに明らかになる。今年度末には周辺整備も終わって、完成となる。玉来ダムについては、15年度から設計前のボーリング調査を進めており、昨年、ダムの形式と位置が基本的には決定したが、昨今ダムに対し厳しい目が注がれる中で、国から継続するか検証しなさいといわれている。県としては、稲葉、玉来と2つの治水ダムが完成してはじめて竹田地域の水災害の心配がなくなる。それだけ地元の人たちのダムへの期待も大きいので、継続できるよう努力していきたい」と力を込める。  建設事務所だから、当然のことながら現場第一主義が基本。職員には「自分一人で考えるのではなく、チームワークをもって風通しの良い、報告・連絡・相談を徹底した職場づくりを心がけてほしい。また、できるだけ現場に足を運んで、業者や地元の方とコミュニケーションをとってもらいたい」と求めている。  建設業者に対しては「公共事業の削減が続いて大変と思うが、今後は、新たに造る時代ではなく、維持補修のウエートが高くなる。保全技術力を高めて、アピールしてほしい。また、地域の産業を活かし、各業界が互いに連携して地域の活性化につながる新たな物産や新技術などを生み出す必要があると思う」と語る。  県職員になっての思い出は「いくつかあるが、中でも初めて携わった仕事で、蒲江の漁港のマイナス3㍍岸壁の設計・積算のことが忘れられない。当時はまだコンサルに設計など委託していないときで、大変苦労した。今でも蒲江に行ったときに現場を見ると当時のことを思い出す」そうだ。  書道4段の腕前。行入ダム建設事務所時代に、トンネルと橋の名板を書いたこともある。  臼杵市野津町で両親と娘さんの4人暮らし。59歳。 略歴  昭和47年、県職員に。初任は漁港課。総合管理センターダム管理部長、漁港漁村整備課企画調査班参事などを経て、今年4月、現職。




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