大分建設新聞

インタビュー

宮﨑眞一さん(豊後高田土木事務所長)

2010年05月18日
 豊後高田は初めての勤務地で初めての所長業務。「土木事務所は災害時に第一線で働かなくてはならない。安心・安全な施設の整備、維持管理に責任を痛感している」と気持ちを引き締める。事務所にあっては、コミュニケーションづくりを大切にし、なるべく〝顔の見える所長〟を心がけている。  管内では、国道213号香々地真玉バイパスが大きな事業。トンネルを2ヵ所予定している。「213号は管内随一の幹線道路。海岸線沿いで線形が悪い区間を改良して、まずは走りやすい道路にしなくては」と力を込める。  それに新城山香線や桂川の改修といった事業が控える。地元ではまだ宇佐国見道路への期待がある。「なるべく地元の期待に応えられるよう知恵を出し、選択と集中をしながら、現状と地元の要望をすり合わせていきたい」と考えている。  建設業は逆風にあえいでいる。「今後も公共工事は減っていく。これからは新設は難しく、維持管理にシフトしていくことになるだろう。少しでも体力を温存しながら、新たな展開を模索してほしい」と今後の見通しを語り、「地域経済、雇用、災害対応など、地域に尽くしてくれる存在。地域になくてはならないという意識と誇りを持って、頑張ってほしい」とエール。  中津土木事務所に勤務していた平成5年、集中豪雨や台風による風倒木被害が印象に残っている。当時は30代。現場の第一線で働かなくてはならない立場にあった。「管内の道路が分断されてしまい、災害から1ヵ月は休日返上で管内を走り回ってました」と語る。  仕事の虫で家庭を顧みない日が続いた。「4人の子供を抱え、妻には申しわけないことをした」と奥さんへの感謝の気持ちを忘れない。「県は〝子育て満足度日本一〟を目指しているのに」と苦笑い。  週1回習っているという横笛と晩酌が楽しみ。座右の銘は「初心忘るべからず」。「仕事はひとりでやるものではない」がモットー。職場全体で知恵を出し合い、困ったらすぐに相談できる環境をつくりたいと言う。52歳。   略歴  九州工業大学を卒業後、昭和56年、県職員に。臼杵土木、中津土木、道路整備促進室、前任の建設政策課企画調整監を経て、今年4月、現職。




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