大分建設新聞

インタビュー

赤嶺 雅也さん(別府土木事務所長)

2010年05月17日
 弁護士などと並ぶ4大国家資格の一つ技術士(総合技術監理・建設)の資格を持つ。「資格が取れたのは運がよかったから」と謙遜するが、運だけで取れるような資格でないことは誰もが承知している。  別府土木事務所は初めての勤務とのことで、第一声は「防災を万全に」だった。「この数年、大きな自然災害がないので、県職員になって5~6年の若手が大きな災害の経験がないのが気がかり」と、平成16年の佐伯の台風災害をはじめ大きな災害を3度経験し、緊急時がいかに大変かをよく知る赤嶺さんらしい心配。管内の事業についても、継続事業の県道整備、八坂川改修などとともに、特に砂防は優先順位をつけて粛々と進めていきたいとのこと。「ただ、別府は観光都市なので、国が進めている海岸整備に合わせて観光振興の意味からも海岸整備は積極的に進めて8月のポートフェスタを成功させたい」と言う。  「もう一つ、空港道路の無料化に伴い、別府土木が管理を受け持つことになるので、サービスの低下が起きないようしっかり対応したい」と表情を引き締めた。  管内の建設業者にひとことアドバイスをお願いすると、「景気のいい話ができないのが残念」と前置きし、「今は耐えるしかない。この時機を利用してスキルアップと土木以外に視野を広げることを奨めたい。大火災に遭った別府市光町のがれき撤去は、社会貢献のアピールになったと思う」と災害協定などの取り組みを奨励する。「ただ、最近は入札制度が変わったせいか、企業トップの来訪が少なくなった。緊急時に社長の顔が分からなくてつなぎができないと作業が機能しなくなるのが怖い」と管内業者との縁が希薄になるのを憂う。  臼杵市野津町に家族7人で暮らす。水田70㌃を耕す自称兼業農家。趣味はゴルフ。58歳。 略歴  昭和45年、県職員に。土木事務所は臼杵、佐伯、三重(豊後大野)を2度ずつ経験。大分土木次長、前任の生活環境部廃棄物対策課長を経て4月から現職。




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