大分建設新聞

インタビュー

赤木繁さん(臼杵土木事務所長)

2010年05月13日
 臼杵は初めての勤務地。「豊かな自然や食文化に恵まれ、また臼杵石仏や二王座歴史の道など歴史遺産がたくさんあり、大変素晴らしい土地柄。早く地元に入り込み、皆さんの意見をよく聞いて、事業に生かしたい」と、印象と抱負。  県職員になって39年目を迎えた赤木さん。14年6月に開かれたワールドカップサッカーの会場となったビッグアイ(現大銀ドーム)周辺の大芝生広場、サッカー・ラグビー場、公園などの周辺施設整備を12年4月に命じられた。着任してみると、メーン会場のドームが姿を現したばかりで、周辺はほとんど原野に近い状態。しかも、W杯の開催日程は決まっていて、残された期間はわずか2年。「用地買収などはほぼ終えていたが、世界各国から多くの方々が大分にやって来る。何とか間に合わせたい、絶対に遅れてはならないと、既に決まっていた工程管理を回りの皆さんの協力を得て、遅滞なく終え、13年7月にプレ大会が開催できた時は、ほっとした」と思い出を語る。  「長目と四浦の半島部では、雨が降ると崖崩れなどの災害が発生、全面通行止めになり、度々集落が孤立している。県道の整備促進で孤立集落発生の早期解消を図りたい。また、臼杵市内の床上浸水被害対策として進めている臼杵川の浚渫を引き続き施工し、河川改修事業の早期完成を目指す。臼杵、津久見両港の港湾と高速道路インターチェンジを結ぶ国道217号、国道502号などのアクセス道路をできるだけ早く完成させ、九州と四国を結ぶフェリー航路の東九州の玄関口にふさわしく整備したい。2年間、県警交通規制課で体験したことを生かし、道路管理者として交通安全対策にも力を入れ、交通事故減少を図りたい」と当面の課題を挙げた。  「土木事務所の重要業務の一つに、防災センターの役割がある。道路、港湾、河川、砂防施設などの日常点検や災害時に、迅速な対応ができるよう、市役所や建設業協会に対し連携協力をお願いしたい」と言う。  職員には「限られた予算の中で、地域住民の要望や期待に応えるには、知恵を出し工夫をして、工程管理をしっかりやっていくしかない。そのためにも、地域の人々の立場に立ち、思いやりの心で仕事をしてほしい」と注文。  「昨年、ふとしたことから犬を飼うようになり、朝晩の散歩を楽しんでいる」そうだ。子供さん二人は県外で独立。豊後大野市犬飼町で奥様と二人で暮らす。57歳。 略歴  昭和46年、三重農業高校を卒業、県職員に。初任は佐伯ダム建設事務所。河川課課長補佐、佐伯土木事務所河港砂防課長、警察本部交通規制課参事などを経て、今年4月、現職。




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