大分建設新聞

インタビュー

阿部良秀さん(県中部振興局長)

2010年05月07日
 県中部振興局は、県内6振興局の中でも県人口の約47%を擁する大分市、由布市、臼杵市、津久見市を管轄する県央部の振興局。  本庁中枢部での勤務が長く、振興局勤務は初めて。県民と接する機会が多くなったことから「できるだけ多くの県民の意見や要望を聞きたい。そのうえで、限られた予算の中で実現できることは実現させたい」と、現場主義に徹したいと抱負を語った。  職員には、現場主義のほか、情報の共有化や危機管理意識を高め、問題が発生したときは、一人で悩まずに全員で知恵を出して対応するよう指導している。そのため、職員が思い切って仕事ができるよう風通しの良い職場づくりを心がけている。  建設関係事業では、農道、林道、治山事業などがある。農道は、大分中部2期地区と大南野津2期地区の二つの広域農道の整備が主な事業で、25~26年度完成を目指している。また、臼杵市野津町に昨年から建設している堆肥センターが7月に完成する。堆肥の原料となる草木類などの安定的確保や運営体制の確立も重要な事業の一つだ。  林道の主な事業は、臼杵市と津久見市を結ぶ長目半島線。治山事業は、由布岳地区で、治山ダムの新設や堆積土砂の除去などをするほか、16地区で実施する予定だ。  建設業界は、昨年の政権交代により公共事業費が大幅に削減され、経営環境は厳しさを増している。厳しい今だからこそ「例えば、中小企業診断士など経営の専門家から経営内容の分析やアドバイスを受け、5年、10年のスタンスで経営を見直すべきではないか。また、他の分野に進出するにしてもコアとなる本業の健全経営が重要だ」と強調した。  建設業協会の各支部や企業の小規模集落応援隊の活動に感謝するとともに、社会資本整備のためにも業界の健全化に期待を寄せている。  趣味はゴルフと読書と映画(洋画)鑑賞。ゴルフは月に1回程度。最近の読書は五木寛之の「親鸞」、山崎豊子の「運命の人」に感動したという。  座右の銘は「人間万事塞翁が馬」。不幸にくよくよせず、幸せに浮かれず、冷静沈着な氏の性格をよく表している。  大分市内で、お母さんと奥さん、子供2人の5人で暮らしている。56歳。 略歴 昭和53年、県職員に。商工労働企画課長、人事課長、総務部審議監などを経て、今年4月から現職。




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