大分建設新聞

インタビュー

中矢武弘さん(竹田ダム建設事務所長 )

2009年06月23日
 「竹田は36年ぶりの勤務。久しぶりに当時下宿していた家に行ってみると、外観は変わっていたがまだちゃんと建っており、すごく懐かしかった」とうれしそう。  「所長職もダム事業も初めてなので、なにもかもすべてが勉強。ただ、建設事務所というのは、目標が決まっているので、その目標に向かって事務所が一丸となり、一生懸命やっていきたい」と謙虚に抱負を語った。  稲葉ダム建設事業の進捗状況は?。「ダムは来年度完成する予定。今年度末からは湛水(貯水)試験を始めるのでそれに向けて、今は工事の最終段階。残る周辺整備工事などは今年度から2ヵ年で発注したい。玉来ダムについても、稲葉ダム完成後の着工に向けて、15年度に設計前のボーリング調査を開始するなど準備を進めている。今年中にダムの形式と位置の決定に向け努力しているところ」と、日々精力的に動いている。  同事務所は、ダム建設の〝前線基地〟だから、当然のことながら、基本は「現場第一」。職員には「自分ひとりで考えるのではなく、チームワークをもって風通しの良い、報告・連絡・相談を徹底した職場づくりを心がけてほしい。また、地元としっかり連携をとって、周辺環境整備など残された課題に取り組んでいきたい。それと、地元の要望があればダム湖などでのイベントも考えていくつもり」と、地元との強調に気を配る。  「社会資本の整備はもとより、雇用吸収力、地域の安全・安心の保持など建設業は地域の重要な基幹産業」と強調。玖珠土木時代に経験した災害時の緊急対応の際には、危機管理面で、建設業の存在の大きさを痛感した。「土木事務所だけでは、危機管理はできない。建設業者と土木事務所が一体となって、はじめて土木の危機管理体制が成り立つ」ことを再認識したという。  公共事業が減っていく中、これからは、各業界が互いに連携して、その地の特徴を生かした、地域の活性化策を考えていく必要があると思う」と結んだ。  大分市田尻で奥さんと母親の3人暮らし。56歳。 略歴  昭和48年に大分高専を卒業、県職員採用。初任は竹田土木事務所。大分土木道路課長、中津土木道路建設室長、同次長などを経て、今年4月、現職。




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