大分建設新聞

インタビュー

田中公夫さん(日田土木事務所長)、効果的な道路整備を

2009年06月15日
 日田は、仕事で何回か来たことがある程度。「2月にあった豆田地区上町通りの無電柱化完成記念式典に出席した。まさかその日田に赴任するとは思わなかった」と笑う。   県が管理する管内の国・県道の改良率は現在57・2%。12の土木事務所中最低だ。その一因を「日田は急峻な地形の所が多く改良事業推進には多額の費用を要するため、着手の遅れや改良が進まなかったからだろう。予算も減少していく中、今後は総合的に判断し、効果的な改良事業を進めていく必要がある」と言う。県の道路整備促進室で道路の維持管理などに携わった経験から「日田は、重複を除けば国道が6本もあり、災害や落石が多い。河川も含めパトロールにより、危険個所を事前に察知し、早期に対策を講じる」と、力を込めた。  管内では「都市計画道路丸山五和線や国道212号響峠バイパス事業があまり進んでいない。市の応援も仰ぎながら早期完了を目指したい。今年度から始まった生活道路改善事業による既存道路改良も積極的に推進していく。また、「高規格道路・中津日田道路の日田側約10㌔の調査区間から整備区間への早期格上げの努力も必要。日田は中津に向かう物流の要所。高規格道路の重要性は高い」など、課題は多い。  深刻な建設不況について、「公共事業は年々減少し、発注環境は厳しくなっている。こうした現状を踏まえ、補正予算額などが明確になり次第、早急に事業を発注し、少しでも業界を応援していきたい」と言う。  総合評価落札方式の導入で技術力が加点されるようになり、受注競争激化の中で「業者の方には、経営基盤の強化とともに、技術力向上にまい進し、良い物を造ってもらいたい。それが今後の経営安定にもつながる」と、技術力強化の重要性を説く。  所内では、「職員との〝キャッチボール〟を心がけ、確実な情報のやり取りを重視している」と言い、職員にもその徹底を呼びかけている。  かつて趣味は海釣りだったが、いつの間にかガーデニングに熱中だそうだ。単身赴任。55歳。 略歴  九州工業大学卒。51年、県職員に。初任の大分土木事務所以降、別府、三重土木、本庁などで道路畑中心の仕事。前任の道路整備促進室長から今年4月、現職。




取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP