
田原雅弘さん( 臼杵土木事務所長)、生活道改良を推進
2009年06月11日
「生まれが佐伯市で小さいころは津久見の日代まで魚釣りに行った。県職員になってからも友人と連れだって、魚がうまく、酒もおいしい臼杵や津久見に度々足を運んだ。初めての任地といっても、あまりそういう感じがしない」。ふるさとに帰った感覚のようだ。
「管内は地域の生活道路になっている県道の整備率が6割。特に大雨で度々道路が壊れ集落が孤立する半島部を走る県道は、早く安心して通れるように整備していきたい。これまで重点的に進めてきた臼杵市内の床上浸水対策のための河川改修もできるだけ早く完成させたい。また、石灰石の移出で国内シェアの半分ほどを扱っている津久見港と九州、四国を結ぶフェリー航路のある臼杵港についても引き続き地域の声を聞きながら機能の強化をしていく」と言う。
具体的には、景気対策のためにも工事や委託業務の早期発注と事業の早期完成に向けた懸案個所の課題解決に向け、きちんとスケジュール管理をしながら進める考えだ。また、近年は公共工事の品質確保や構造物の維持管理の重要性が言われている。この課題に対応していくため、大建協臼杵、津久見両支部と土木事務所が一緒になり技術の向上と継承に努める必要がある。今年度は、共同作業の手始めとして、若手技術者を中心とした意見交換会や勉強会に力を入れていく考えだ。
東京事務所企画課長時代は、中津港の重要港湾昇格にも携わった。「知事を先頭に議会や経済界などが一体となって、要望活動をした。昇格が決まった時は、万感の思いで胸がいっぱいになった」と思い出を語る。
「事務所職員や業界の技術者には、自分の仕事や技術に自信と誇りを持ってほしい。特に若い人たちは、自分の強みを伸ばすことが大切。その舞台は、職場や現場であり、常に目標を持ち仕事を進めていくことで、自分の強みが伸ばされると思う」と期待する。
「酒を飲みながらいろんな人と話すのが大好き。こうした場で、先輩や同僚からご指導をいただいた。臼杵でも新たな出会いがありそう」と楽しみにしている。大分市判田台で奥様と2人暮らし。52歳。
略歴
昭和56年に県職員に。道路畑中心に歩き、建設政策課課長補佐、佐伯土木事務所次長などを経て、前任の道路課参事から今年4月、現職。

