大分建設新聞

インタビュー

稗田俊廣さん(県南部振興局長 )

2009年05月18日
 「こちらに住所を移し宇佐両院地方振興局長時代以来4年ぶりの単身赴任の生活を始めてみると、単身生活は不便だが、新鮮な魚をはじめおいしい食べ物が多く、改めて佐伯は、『聞きしに勝る食のまち』ということを実感している。おかげで、メタボの恐怖も味わっているのは内緒だけど(笑)」と気さくに話す。  「宇佐ではスッポンに次ぐ産品としてドジョウを養殖、東京・浅草のドジョウ料理で有名な老舗『駒形』に使ってもらおうと、養殖業者などと一緒に営業活動をした。おかげでこの老舗から、ふっくら、やわらか、清らかなドジョウだと評価をいただき、宇佐で盛んに取り組んでいるグリーンツーリズムなどを通じて、脚光を浴びるまでになった」とブランドの確立と販路開拓の苦労話を仕事の思い出として挙げる。  「県内では唯一の1市1振興局体制なので、市役所や市議会、商工会議所・商工会、農協、漁協などの関係機関と一体となって、佐伯市の活力アップを図りたい。特に今でも盛んな水産と林業、県内一の産地であるキクなどの花き栽培を中心とした農業、造船業が主体の工業などバランスのとれた、さらなる産業振興の手伝いができればと思う。今日も蒲江の道の駅に視察に行ってきたが、平日の昼間にもかかわらず、大勢の人でにぎわっていた。これも昨年の高速道の開通効果の一つだと思う。この効果を追い風ととらえ、食を活かしたブルーツーリズムなどの観光振興にも力を入れたい」と抱負。当面の課題として①シカ被害の抜本的解消と林業の振興②ヒラメなどの養殖業の持続的振興③中心市街地活性化による商工業振興―の3つを挙げた。  「何事に対しても、常に県民を意識して欲しい。まずは現場に出向き、県民と一緒に現場を見て、相談に乗り解決に向けた努力をすることを実践してもらいたい。同時に、『これまでやっていたから』『前年通り』『前例がない』などの言葉は口にしないでもらいたい」と局のスタッフに注文をつける。  趣味は、県に入ってから始めたテニス、野球、卓球、ゴルフなどの球技が好きだったが、単身生活を始めた宇佐時代から疎遠になってしまったそうだ。大分市東浜の自宅には、奥様と長女が住んでいる。豊後大野市犬飼町出身。58歳。 略歴  昭和50年に大分大学経済学部を卒業、県職員に。初任は三重福祉事務所。宇佐両院振興局長、商業・サービス業振興課長、前任の漁業管理課長などを経て、今年4月、現職。




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