大分建設新聞

インタビュー

喜田正憲さん(東部振興局)、地域との連携密に

2009年05月11日
 今回で、単身赴任4回目。前回の単身赴任が〝満了〟した時に「もうないだろう」と電化製品などは処分したとか。県職員になって34年、かなりの数、異動を経験したが、この管内(国東)は一度も関係したことがない。知らない地名も多く、日々勉強だ。  「何より、市町村との連携を密にする必要がある」と就任の抱負。県が推し進める〝現場主義〟の理念がその根底にあるが、国東市、姫島村、杵築市、日出町、別府市と担当エリアは広くて、その分地域密着がしづらい。そこで同振興局日出水利耕地事務所を拠点にし、大分、別府からの通勤者をそこへ出勤させ、車で近隣を周回するという試みに取り組んでいる。これをさらに効率よく進めたいと考えている。  明確な目標がある。①異業種からの農業参入を手助けし、経営者の目を持つ新たな農業の担い手を育成②管内の鳥獣害対策アドバイザーを、現在の29人から44人に増やす③駆除したイノシシやシカの加工肉の流通ルート構築④漁船の燃料高騰や副業対策として、ヒジキ養殖漁業の定着を図る―などだ。また、世界的な流れに〝炭素排出権ビジネス〟があるが「林業でこれに対応できないか、個人的に非常に興味がある」と言う。  大変厳しい状況にある建設業界に対しては、「地域の重要産業として、多方面への進出も視野に入れ、アンテナを高く張ってほしい。漁業と建設業は〝一獲千金〟的視点があり、農業と林業には〝ロングスパンで育てる〟という視点がある。お互いに補完できる点を探してみることも必要。いつでも気軽に相談に来てください」と呼びかける。  座右の銘は「琴となり、下駄になるのも、桐の運」。全ては運、だと言うのだ。「私が今ここにいるのも運です」と豪快に笑った。今は趣味のウォーキングのお気に入りルートを決めるため、早朝に家の周辺を散策している。読書も好きで、SF小説、時代小説、探偵小説が特に好きだという。前出の通り現在は単身赴任で国東市内に住む。二人の娘さんは既に社会人としてそれぞれの道を歩んでいる。大分市の自宅では両親と奥様が暮らす。56歳。 略歴  昭和50年に熊本大学法文学部卒。同年県職員に。豊後大野市助役、国民体育大会・障害者スポーツ大会局施設調整課長を歴任。今年4月、現職。




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