大分建設新聞

インタビュー

溝畑宏さん(大分FC社長)、逆境は歓迎すべきもの

2009年02月07日
 自治省キャリア官僚として県文化部長に出向、官僚の道を捨ててまで大分トリニータを立ち上げ、同チームを昨年ナビスコカップで優勝の栄誉に導いた溝畑社長。波瀾万丈の仕事と人生には、溝畑流の逆境の乗り越え方があるという。  「身の丈、という考え方はよくない」と切り出した。あれ?経済が収縮する時は身の丈に合わせるのがいいのでは?。「自分や周りが勝手に決めてしまった枠に、自ら入ってしまってはだめだ。まずはやってみよう、やらせてみてくださいと言ってみること。トリニータしかり、W杯誘致しかり。周囲の人からすると、全くの非常識だった。だが、大分の人に世界を見て欲しい、という気持ちが強かった」。枠を超える、はみ出すことも大切なのだと説く。  そんな溝畑社長の目からすると、リーダー失格者は、どんな人物か?。「『ワシはわからんから』『ワシは聞いちょらんから』と言う人。リーダー自ら、目標を持たず、理解せず、説明できないでは、ヒト・カネ・モノは付いてこない。理想を指して『こうなったらいいよね』などとは、子どもでも言えること。大人、ましてやリーダーは、目標や理念、アクションプランを自ら打ち立てなければ。夢を実現するには、その夢を語り、いつまでにこうしたいという具体的なプランを持って、営業に走る。私はスポンサーが一社もない時、1日に40社、夢だけを持って走り回った。逆境にあるときは、努力に時間を傾ける。そうすれば悩む時間がなくなるからだ」。  そんな溝畑社長でも「本当に悩んでしまうときがある」と言う。そんなときは、“ブラック溝畑”と“ホワイト溝畑”を目一杯戦わせる。ブラック溝畑が「大分の人間でもないのに、なんでこんなに頑張るんだ」など、投げ出したくなるようなセリフを延々と語る。語りつくしてしまった後、ホワイト溝畑が出てくる。「今投げ出して、お前、それで満足か?」と。「逆境は、一つ乗り越えるたびに力が付いてくる。逆境は歓迎すべきものではないだろうか。逆境ウェルカムパーティーを開きたいほどだ」と、溝畑社長は笑った。




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