大分建設新聞

インタビュー

世利 正美さん(佐伯河川国道事務所長)

2008年05月26日
「着任にあたり、周囲の方々から佐伯は自然が豊か。人情に厚く、魚もうまい。住みやすいまちだと聞いていた。赴任し、これまでに管内の国道10号、57号、シーニックバイウエイ(風景街道)をはじめ多方面に出かけてみて、改めて風光明媚で情緒的なところだと感じ、少しずつ佐伯のまちの良さが分かり始めた。同時に、熊本事務所勤務以来2年ぶりの単身赴任となり、単身のカンやコツをやっと思い出し始めた頃かなあ」と気さくに話す。  建設省(当時)に入って以来30数年。中国地方整備局の山口事務所に数年いたほかは、九州地方整備局管内で、道路に関するあらゆる業務を経験。中でも10年ほど前に開通した南九州西回り自動車道鹿児島西インターチェンジ(IC)―伊集院IC間(約10㌔)の事業を監督官という立場で様々な業務に携わり、当時のスタッフとともに寝食を忘れて工事を完遂し、開通の日を迎えたのも、いい思い出の一つ。  同事務所の事業の柱は道路と河川。  道路事業では、「この6月28日に佐伯ICまで開通予定の東九州自動車道をさらに延伸させるために積極的に取り組む。東九州自動車道は、地域間を結ぶ大きな幹線道路ネットワークであり、また地域の人々が一日も早い完成を望んでいる。当事務所の職員はもとより関係機関が一丸となり、しっかりと地域のニーズに応えていきたい」とし、また国道10号、57号の危険個所解消などの交通安全事業、維持管理業務も確実にやっていく必要性を強調した。  一方、河川事業は「番匠川河口に近い灘地区の無堤防を解消するため、大分県や佐伯市と連携を図りながら築堤事業に取り組んでいる。工事の方は灘と吹浦を結ぶ、ふれあいトンネル付近の堤防が昨年度完成し、これから残りの上灘地区の工事を進める」と説明。また、今年から佐伯市と連携し、本匠三股の宮ノ越地区で、河川環境整備事業にも取り組む。  今後は防災・減災に向けた、より一層の取り組みとともに、「地域づくりの一環となるようなコミュニケーション型行政を目指したい」と言う。  職員に対しては、「少ない人数で多くの業務に取り組んでいる。健康管理とともに、自分たちは素晴らしい仕事をしているのだと自負心を持って臨んでほしい。さらに危機管理意識の重要性を再認識し、スピード感をもって仕事にあたってもらいたい」と求める。  福岡県粕屋郡の自宅に奥さん、母、社会人の二人の子供さんがいる。休日も道路関連施設の入り具合が気になるのか?「女房と二人で、あちこちの道の駅巡りのドライブで気分転換をはかっている」そうだ。粕屋郡生まれの55才。 経歴  昭和47年、建設省職員に。熊本河川国道事務所副所長、九州地方整備局地域道路課長などを経て、今年4月、現職。




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