大分建設新聞

インタビュー

新名芳雄さん(豊後大野土木事務所長)

2008年05月12日
 28年ぶりの豊後大野土木勤務。「三重町赤嶺の国道周辺には商店などが並び、景観がすっかり変わった。道路担当だった前の勤務時に計画し、一部着手した道路が完成して、便利になっている。しかし問題は山間部。全体に道路整備が遅れているうえに、管内の道路改良率が県平均より低いせいか、旧町村間の生活道路整備の要望が多い。交通ネットワークの整備が重要」と切り出した。  もう一つ重視しているのは、災害防止対策。「山間部が多い地形なので自然災害が発生しやすい状態にあり、災害に強い社会資本整備が不可欠。整備にあたっては自然との調和に配慮して進めていくことも必要で、単なる防災事業にとどまらず、落石危険個所でも通行できるようにする防災面も併せた道路整備や農免道路など他の道路との役割分担を整理した道路計画も必要」と指摘した。  土木事務所は県民と接する最前線の事務所だから、現場第一主義を基本にし、職員には「地域住民からの要望は、実現させる方向でエネルギーを使ってほしい」と求める。さらに、地域の住民サービスの最前線であるということから、事務所の業務内で「地域に貢献できる取組み」「地域と連携したサービス」が出来ないか、知恵を絞っているところ。  今後の主な建設事業について、中九州横断道路へのアクセス道「三重新殿線」、国道502号、国道326号の幹線3本が三重町中心部で合流しているため、三重新殿線の今後の整備計画を再検討、工事を急がせる必要があるとし、また、矢田ダム計画(中止)との絡みで、未整備となっていた「三重野津原線」の事業促進を図るべきだと強調する。  建設業界に対しては、「災害などの緊急・非常時など早期に対応してくれるのが地域の建設業者であり、地域に建設業者がいなくなれば一番困るのは地域住民なのに建設業への理解が乏しい気がする。業界の方々は、存在、役割をもっとPRし、イメージアップに努める必要があるのではないか」とアドバイス。  趣味は、軽いジョギングとストレス解消の週末の酒。「とにかく人と会って話す、人の集まりには必ず顔を出す」ことにしているという。  大分市内で奥さん、娘さんと3人暮らし。57歳。 略歴  大分工業高校を卒業。昭和44年に県入り。初任は企業局。臼杵土木事務所次長兼企画調査課長、大分土木事務所次長などを経て、今年4月、現職。




フォトコン結果発表
取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP