大分建設新聞

インタビュー

寺見 敏朗さん(東部振興局日出水利耕地事務所長)

2008年04月24日
 農業土木技術者として県内各地を転勤、転居したが、20年前から海が見える日出の高台に住む。現在は子供が独立し、奥さんと2人暮らし。「県内では景観も交通も抜群」と愛着を持つ日出町への3度目の赴任だ。  日出水利耕地事務所は別府市、杵築市、日出町の農業農村整備事業に加え、日出生台・十文字原両演習場の障害防止対策事業で由布市、宇佐市、九重町、玖珠町の広範にわたる地域を管轄する。管内では平成18年から24年にわたる久木野尾ダムの大規模工事を抱える。  「障害防止対策は早期に完成させたい。長期にわたる大型工事で、工事の環境への負荷も大きい。重点的に、着実に進めていきたい」。  また、老朽ため池対策も大きな課題だ。別府市、杵築市、日出町には合計428ヵ所のため池があり、県内にある2359ヵ所の3分の1以上が集中する。「これらの中には老朽化した危険なため池もあり、廃止が必要なものもある。地元関係者からの要望に基づき、今年度からスタートした県の補助で対応していきたい」と語る。  職場のモットーは「和」。所員が楽しく仕事できる場づくりに気を配る。加えて仕事は緻密さにこだわる。「計画も実行も実績も数字が全て。正確な数字をもとに、安全第一、緻密な仕事を成し遂げていきたい」と技術者らしく、理路整然としている。  建設業界へのメッセージをお願いしたところ「建設業者は企業規模は小さくても地域の顔であり地域の代表でもある。地域の農業をどうするか、共に取り組んでほしい。また、これからはいいものをつくるべき時代になる。対応できる力をつけてほしい」と厳しい。  趣味は囲碁。さすが緻密で大局観を持たないと楽しめない趣味だ。




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