大分建設新聞

インタビュー

山口 定さん(帝国データバンク大分支店長)

2007年11月24日
 「大分は初めての土地。最初は右も左もわかりませんでしたが、やっと全体像がつかめかけたところ」だそうだ。この4月初旬に赴任したばかりで、目下前支店長の後を引き継いで顧客回りの毎日。2年間過ごした福岡支店からの赴任だが、長かったのは佐賀支店での13年間。  「大分に来ていきなり驚かされたのは、地場の大手建設の倒産劇。しかも2件も続いたので本当にびっくりしました。連鎖が続かなければいいんですが」と心配する。もちろん悪い材料ばかりではない。「大分駅南地区の開発は好材料です。街が活気づきますからね。前任地の福岡では中心部の天神地区がバブルと呼んでいいほどの活況です。もっとも不動産業界だけですけどね」。天神地区の”バブル景気”は、西方沖地震の影響もあると言う。「あれでマンション需要が一気に伸びて、賃貸一棟売りまで出ているほどです」。  大分については?。「新日鉄さんで聞きましたら、向こう2年の受注残があるそうです。一時期は民間頼みの苦境が続いてましたから、まさに好転です」。鉄鋼の好況は中国の需要増によるところが大きい。建設業界については「公共事業は減らされる一方ですからね。しかし建設業界が潤わないと経済の波及効果は望めませんよ」。とは言いながらも、業界の先行きに話が及ぶと、つい表情が曇る。  さらに「私はいま、大分の特徴を探し回っていますが、いろいろ聞いてみると、この県には観光客は来ても、土産物をあまり買っていないようです。魅力的な特徴はいっぱいあるんですが」と、首を傾げる。  要するに大分県人は、商売下手?ということか。「それはないでしょうが、もっとアピール方法や販売チャネルの開拓が必要だと思います。たとえば福岡は通販のメッカと言われています。雑穀ご飯のやずや、青汁のキューサイ、アサヒ緑健、深海鮫エキスのエバーライフなどヒットメーカーが続々出ています」。  大分でも可能性があると…。「中途半端ではダメ。たとえばエバーライフはPRだけで3億円の投資をしている。大分の企業もぜひ頑張ってほしいですね」。 




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