大分建設新聞

インタビュー

秋篠 誠司 さん(61)(栗木精華園)

2007年11月24日
 「友人は私を『殿下』と呼ぶんですよ」と名刺を差し出した。なるほど、秋篠(あきしの)という名前は一般には珍しい。造園に携わっているから、名前にふさわしく、毎日花を愛(め)でていらっしゃるのかと思いきや、専門は土木系だった。資格は土木と造園の一級施工管理技士を持つ。これまで、花博後のスポーツ公園4万m2の芝工事や国の事業でワシントニアパームの撤去などの大仕事を手がけたかと思えば、時には鋏を持って庭木の剪定もするという。若い頃は、専門の土木工事会社に勤めていたが、定年が長そうだからと造園業に移った。「造園業に定年はありません。年季が入れば入るほど良いものを造れるような気がします」と話す。自身の豊富な経験に裏打ちされた実績がそれを物語る。今年、立て続けに「技能士会表彰」と施工を担当した工事に対して「大分市優良工事表彰」を受けた。  後進の指導にも熱心に取り組んでいるが、「今の若い者には、技術を早く身に付けようという意気込みが足りない。もっと厳しく指導したいのだけど、すでに厳しいと思われているようです(笑)」と若者の意欲の無さを残念がる。  「造園業界もこれから厳しくなるでしょう。ハウスメーカー頼みで、個人が庭に凝らなくなった。これからは、技術面で行政にアピールするしかない」と嘆き、「昔は良かった」とつぶやいた。  趣味は家庭菜園と家族サービスとか。住まいは大分市田尻で、奥様と社会人の子供3人の5人暮し。




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