大分建設新聞

インタビュー

山本 徹 さん((株)サンテツ社長)

2007年11月24日
 県マリンカルチャーセンター(佐伯市蒲江)の指定管理者に選ばれ、さきに県と正式に委託契約を結んだ。本業は、ホテル経営や携帯電話の販売、港湾、不動産事業など。従業員約50人の会社だ。  それが県施設の指定管理者という新規分野への進出には、どんな思惑が?。 「私どものビジネスホテルのお客様は、福岡などからの出張族が主流。東九州自動車道が開通したら、福岡からの日帰り出張も可能になると、宿泊客の減少が予想される。その減った分は観光客として迎え、カバーしようと考えるのが自然の流れ。幸い佐伯は、リアス式の素晴らしい海岸線を持っている。都会の人が求めている、スローライフや癒しなど十分に満足していただける自然がある。この観光資源を活用したいと思っていた。だから、指定管理者募集には、迷わず応募した。これほど大きな施設は、とても民間では造れない。ある意味ビッグチャンスだと思っている」と明快に話した。  県内の小・中・高生に、引き続き研修の場として使ってもらうため、早速営業活動に動き出すという。もちろん集客への構想、計画づくりにも余念がない。  「館内には、宿泊施設だけでなく、各種研修施設、トレーニングルーム、テニスコートなどの体育施設、それに海洋科学館、プラネタリウムなどもある。私には宝の山に入ったように見える。これらの施設を使い、例えば一泊二日の小型船舶免許講習会や一般向け講習会・研修会を開いたり、ウインドサーフィンなどのマリンスポーツ教室も開ける。年間を通してマリンスポーツのメッカにしたい。いずれは深島や屋形島などの島巡り、定置網や地引き網体験など蒲江一帯を巻き込んだ観光も考えている。それには、地元の観光協会が主体になっている伊勢エビ祭りなどを共催し、また道の駅や地元の元猿、高山の人たちと一緒になり、まずはセンター周辺のにぎわいを創り出せたらと思っている」。チャレンジャーはやる気満々だ。  同社が提案した委託金額は、十八年度八千五百万円、十九年度八千二百五十万円、二十年度以降八千万円という。  「これは、サービス向上といった基本的な見直しは言うに及ばず、売店運営や自動販売機の設置場所の見直しなど細かいことの積み上げでクリアしていくつもり。昨年一年間の宿泊者数約3万2千人、来館者数約9万人と聞いているが、この数字をマンボウが初めてやって来た年に記録した最高来館者数約18万人突破を目指して頑張る」。並々ならぬ決意が、その表情から読みとれた。




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