
ASJ大分スタジオ(執行建設)
2007年11月20日
大分市田原の執行建設(株)(執行信高社長)は、アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)大分スタジオを運営。年に3度「未来をのぞく住宅展」を開き、家づくりの情報を提供するなど、ASJ建築家ネットワークシステムの普及活動を進めている。
ASJのシステムとはどんなものか。スタジオマネージャーの執行大介さんにうかがうと、「従来の家づくりは、お客さんと建築士が相談し、設計図が固まってから建築業者の見積もりを取るという流れでした。私たちの方法では、打ち合わせ段階からASJのスタジオ(執行建設)が相談に加わります。コスト管理や資金計画では、私たちに一日の長があります。お客さんは現実的なコストを知ることができ、スピーディーに家づくりができるわけです」。なるほど。
公共工事の減少で厳しさの増す建設業界。ASJへの参加はこうした危機感からだったのか。「私たちから参加を持ちかけたというわけではありません。ほかのスタジオの紹介や建築家からの推薦があり、ASJからオファーがありました。普段の私たちの仕事を評価してくれたようです」と穏やかに話す姿がいかにも頼もしい。
住宅展を訪れたお客さんの反応はどうなのか。「足を運んでくれるお客さんも、やはり大手のハウスメーカーに安心感を抱かれるようです。『建設業=悪』というイメージもあります。『建築士に設計を頼んだら、高くつくのではないか』という意見もある。そういった先入観をぬぐい去り、お客さんの選択の幅を広げること、いわば"啓蒙活動"がこれからの課題です」と語る。
イベントの開催費用を考えると、まだまだ採算ベースには乗っていないと言う執行さん。「これまでの『住宅展』はすべて大分市での開催でした。これからは県内のほかの地域で、イベント規模を調整しながら住宅展を開き、少しでも多くのお客さんにASJのシステムを知っていただかなければいけませんね」。

